Liddell The Teaching Dog Ⅱ
Teaching Dogって、何ですか?との質問が多いので、ふたたび、簡単にご説明させていただきます。
Teaching Dogとは、犬に犬のコミュニケーションを教える犬ということになります。人間と暮らすようになっても、犬はやはり犬だから、本来の犬の言葉(ボディランゲージやカーミング・シグナル)を、人が知ることにより、犬から人、犬から犬への攻撃性を抑制できるのではないかと、考えられています。
アンジェラ先生の、コミュニケーションクラスでは、その群れの管理者:α、指導者:β、なだめ役:ω、そして遊び友だちで構成されていて、その中に、犬の言葉を忘れてしまった犬を、再教育するために編入させるようです。ここが、アンジェラ先生のさじ加減で、どのタイプの犬に、どの管理者で群れを構成していくかが重要なようです。だから。Liddellのように、単体でのTeachingには限界があり、せいぜい子犬やちょっとワンパクかなと思う犬へのTeachingぐらいです。
では、どんな犬がTeaching Dogにむているの?
この質問も、へちまこが迂闊にお答えしていいものではないと思いますので、もし、興味があって、本を読む時間がある人なら、スタンレー・コレン「犬語の話し方」やトゥリッド・ルーガス「ようこそ犬語の世界へ」といった本を読むと、なんとなく理解できるのかなと思います。アンジェラ先生は、どんな犬でも自由に自分を表現できる時間さえあれば、Teaching Dogになれると言ってます。ただ、αやβ、ωといった、少々重要な役割ができる犬は、もって生まれたものが関係しているようです。
さて、シーズーのことで時間がとられている間に、メグの里親先が決まりました。へちまこの信頼している古い友人に、里親のことをお願いしておいたら「この人ならお勧めよ・・・
」と、いうことで昨日お会いしました。へちまこの条件は三つ、室内で飼ってくれる人、長く留守にしない人、そして犬という動物だけで好きな人・・・この三つなんです。
連れていった日は、ご近所の方もワイワイ出てきて、その時からメグはアイドルになりました。この人なら大丈夫、たとえメグがお手もお座りもできなくても、メグという犬そのものをを愛してくれそうです。名前もメグのままでステキだからということで、そのままになりました。いきなりの犬との遭遇だったので、いろいろと準備をしたいとのことで、メグは一週間後、そのお宅にゆきます。
いろいろなメグの引き合いがありましたが、雑種だから外で飼いたいとか、Liddellが育てた犬だからTeaching Dogに育つのか、なんて方もいましたが・・・そんなことはないと思いますよ。ただ、メグはこの家に来た日から比べると、本当に自由に物おじのない表現ができる犬に育ってきてます。
Liddellが、メグに教えてきたことは、強く噛んではいけないこと、礼儀正しくすること、食べ物を横取りしないこと、仲間に近づくときは頭を下げること休んでいるときにしつこくしないこと。特に、仲間を強く噛んではいけないということは、根気よく教えています。咬むか所も、首の回りならOKだけど足先や先端部は強く歯をあてたりすると、抑え込まれたりはじかれたりします。そして、最初のころは、Liddellもメグの暴挙を大目に見ていたのですが、近ごろは遊びの中にもルールがあって、やりすぎるとそれなりの罰があるということを、メグは学んでいきます。
子犬の成長は驚くほど早く、その脳みそも人間とは比べののにならないぐらい、犬時間で成長していきます。
画像は、ご飯を待つ、メグたん。キッチンへ入るのはお許しがないと入れないので、ギリギリのラインで待機しているところ。以前は、待ち切れずこの先のライン、シェルズライン(シェルたちの待機場所)に近づき過ぎて、叱られることが多かったんですが、今は、待てるようになりました。このラインは、Liddellも守りますよ。
ワンダー王子は、このパックのαですから、一回り大きなLiddellでも逆らえません。メグたんも近ごろは、王子の大切なブルーマールのコートに手を直接触れるなんてことはしなくなりました。
「ちこうよれ、苦しゅうない」プライドの高さは、お墨付きです。
王子が、メグたんのことでご立腹しそうな時、Liddellが駆けつけ「申し訳ございません。私がちゃんと言って聞かせますから・・・」と、王子をなだめ、メグをボディブロックします。
女帝のアリスです。ふだんはおだやかな彼女ですが、メグたんをTeachingします。女帝といわれるように、穏やかさの中に威厳のある犬語を発しています。メグたんにとっては、近寄りがたい存在のようです。
「静かにおしっこの小娘がっ」てっな感じですね
Liddellの子犬に対するTeaching能力には定評があり、メグの成長に合わせてその扱いも変わります。少し前までは、Liddellは自分のおやつを分けて与えてましたが、近ごろは、勝手に口を出すと叱ります。叱る段階には、三段回ほどあって、じょじょにその段階をあげてゆきますが、どうやらメグは打たれ強いような気がします。画像は、一番最初の警告で、鼻先で向こうへ押しやられています。一種のボディブロックですね。
この次の段階が、前足で抑える、その次の段階が唸って退けるです。メグは、最後まで頑張りますが、Liddellはけっしてあげません。じっっーとられちゃったりすると・・・
人は「あ~~ん、この眼によわいの~~」となって、あげてしまいますが、犬の世界は厳しいですよ。
その厳しさが、むだな争いを避けるということに、つながっているのではと 推測してます。
もうすぐ、お別れの二人です
このまま飼ってあげればいいのになんて、友人に言われてますが、へちまこの限界は3頭までと決めています。己の限界を知るということは、相手への妥協にもつながるような気がします。メグは、このままLiddellのそばにいても幸せですが、メグを色眼鏡で見ない人を選びたかった・・・Liddellの犬をTeachingしたいという持って生まれた産物は偶然で、その偶然であってこそ生かされているような気がします。
メグたんは、こんなに小さいのにトイレは99%の成功率。自分でトイレに駆け込みます。もともときれい好きなんでしょうね。日本犬の血が入っているのかもしれません。先日、メグの兄弟に会ったのですがホームレスさんが殴る、叩くなんてしてますから、人の手が頭にかざされると唸るんです。
救いたかったなぁ~~~あの子も。
何にも知らずに遊ぶ二人を見ていると、心が痛むけど、メグはきっと幸せになるよ。ラブの先住犬もいるし・・・。
Liddellには、辛い別れになるけど・・・。ごめんね、Liddell。
« またですか。・・・人間って。その2 | トップページ | またですか・・・。人間って。その3 »
「犬」カテゴリの記事
- ごぶさたですがnoteで記事アップしてますよのお知らせ。(2019.09.26)
- アナタノ犬、イジワルナ犬になってない?(2017.06.13)
- 三再びアンジェラがやってくる!(2017.02.14)
- 犬を飼っては犬に従え?(笑)(2016.05.10)
- 多頭で犬を飼うって、たいへんですか?(2015.11.15)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント