liddell the teaching dog 51 センターへLiddellとともに②
バッカスのお家はお酒屋さんのようです・・・だから、ギリシャ神話のお酒の神さまバッカスという名前なんでしょうかね。
それにしても大きなりました。
体重15kg、Liddellと、そう変わりがないほどです。
昨日は天気も悪く、ゆずのお家は子どもさんがお熱で、チョコのお家もご都合がつかず、バッカスだけでしたが、ワンツーマンで歩行とリード使いのアドバイスをしてきました。
センター出身の子たちは、一つ一つ慎重に物事を進めてあげないと、人の社会への社会化に失敗することがままあります。
何しろ、センターへ来たときから、寄生虫、感染症などを患っていたりして、すぐに外界への社会化ができない場合多いのです。
生後2ヶ月~6か月・・・犬の社会化の限界ともいわれるこの期間を、へちまこはここ2年間実感し痛感してきました。
恵まれた環境に育つ子(少なくとも人を知っている)犬と、そうではない子犬たち・・・。
特にこの大切な社会化期に人とのふれあい、人の社会への慣れがない場合は、譲渡された先でも飼い主さんたちは、過剰な子犬の反応に心を痛めるのです。
バッカスも、行き交う車、工事現場、自動車の扉の開閉音、金属的な音に過剰に反応します。
尻込みし、逃走しようとしリードいっぱいに飼い主から離れてしまうのです。
へちまこは、犬の自由をなるべく保障してあげるようしていますよ。逃げたければ逃げればいいと思っています。
バッカスにはリードに人の力が加わらない長さが必要なんだなと、へちまこは思いました。
バッカスに飼い主さんが使っているリードにさらにもう一本足して、長いリードにしてあげました。
すると、リードの緊張がとけて、バッカスも無理無理引こうとはしません。バッカスにとって緊張の伝わらないこの距離が、自分にとっての安心で安全な距離なんですね。
飼い主さんは、つい、犬のリードを短くしすぎるようですが、車を怖がる犬が車に向かって走りだすことなんてありえませんから、そのときはリードを手繰り寄せながら、犬の方に近づいていくやり方をお勧めします。
3メートル近いリードの先を先行するバッカスですが、その目は飼い主さんがちゃんとついてきてくれるかを確かめていました。
“うん、うん、大丈夫、まだはもうなりだよね、Liddell”と、へちまこは思わずほくそ笑みましたよ。
この距離は、無理をしないで時間をたくさんかけてあげて詰めていくしかないんです。
Liddellも自由を保障するやり方で、現在に至っています。いまでも、リードつき脚側は苦手ですが、オフリードであればヒールポジションでけっこう長く歩いてくれるようになりました。
無理無理に人についてるくことばかりを教えていては、犬は、心からその人を安全で安心だと思ってはくれないんじゃないか、と、へちまこは思っています。
バッカスは、一応は、飼い主さんのことを頼りにしているから、バッカスの距離でつきず離れずなんですよ、と、お伝えすると飼い主さんは納得してくれたようでした。
そう、あとは時間がこのふたりの距離を解決してくれるんですね。
「いまは、お願い、ぼくは、けっしてあなたが嫌いなわけではないんです。ただ、もう少し待ってください」
その距離は、バッカスからのシグナルなんですから・・・。
でも、バッカスにあまりにも落ち着きのないふるまいがあると、Liddellは叱りますよ。
かなりの唸り声なんで、人のほうがとなりますが、これは犬語の世界。人の介入は必要じゃないんですよ。
バッカスも、もう9か月、人でいえば中学生~高校生ぐらい、行儀が悪ければ叱られるのは、当たり前。
それでも、 Liddellには遊んでほしいんで、すぐにちかよってきますよ。これは、バッカスが犬という動物を信用し仲間だと認識しているからなんです。
もし、今、たとえLiddellのように犬語で叱っても、バッカスは、まだ人を、信用のおける安心で安全な仲間と認識してません。そんな子を叱るなんて、ますます、人を怖がる自分に自信ない犬になってしまいます。
バッカスは、犬の仲間といる時には陽気で活発な子です。それが、バッカスの真実なんだと思います。その真実の犬語を、人にもできるように手助けしていければいいなぁ、と、へちまこは思っています。
バッカスも犬語の世界ばかりではなく、そろそろ人の社会に引き戻してあげなければならない時期のようですしね。
では、また、きますよ、Liddellとともに・・・・。
ヤレヤレ ┐(´(エ)`)┌クマッタネ
これでもすぐ3歳ですよ
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