リコール。
負の罰を利用したリコールについて、どうやるのかというご質問が多いのですが、まず、その前に自分の犬の行動の管理をどの程度してあるのかが、重要なカギとなります。
(画像は、ゴンタと遊んであげるliddell。ふたりとも口の開けかた、おんなじ
完全な遊びです。叱られてもliddellを慕うのは、こういった関係ができあがっているからですね)
この場で、やり方のみをお教えしても犬の状態、飼い主のタイミングの悪さによっては、何の効果もなく終わるからです。
負の罰は、犬のおこした行動で犬自身が「楽しいこと」「うれしいこと」「もっとやりたいこと」ができなくなってしまうという結果から、「それをしないでおこう」「今は、これを選択しよう」と、犬自身に学習してもらう方法です。
ただし、叱る、体罰、嫌悪刺激は一切用いません。
まず、犬の行動を管理するということに最大の注意を払う必要はあります。
それは、あらゆる犬のしたいと思う行動に介入していくという方法をとることになります。
この部分が、一般の飼い主さんがあきらめてしまう大きな理由だと思っています。
リコールのできない犬にしてしまう犯しがちなミスは、犬の行動を尊重しすぎて人の介入が遅くなることではないでしょうかね?
犬同士で遊ばせる時間もだらだらと長いばかり,でいたら、犬は、なにを学習するのかなぁと、思いますよ。
へちまこの場合は、子犬の時には5~10秒の間には必ず一回はリコールをします。このころは、子犬であればフードトリーツへの反応もよいはずだと思います。
たとえば、犬同士で絡む時間20分だと、リコールは何回でしょうか?ものすごい数ですよね。
でも、この子犬期の煩雑なリコールが、99%の下地になるんですね。
だいたいの社会化がすんで、ある程度、古典的条件づけとオペラント条件付けでスワレやフセやマテが、コマンドのみでできることが確認できたら、次にすることは、犬のしたいと思う行動すべてを勝手にさせないということをしていきます。
犬の行動すべてが、飼い主が与えるごほうびにしてしまう方法ですね。
行動が犬へのごほうびですから、このトレーニングにはフードトリーツは必要がありません。
まずはね、こういったこと、させてませんか?
十分に人への社会化ができているのに、飼い主の許可なく食べ物をもらわせる。
十分に人への社会化ができているのに勝手に人のそばに行かせる。
犬同士の遊びをだらだらと続けて、リコールをしない。飽きるまで遊ばせる。
犬好きだから、うちの子は誰とでも仲良くできると、犬のみを行かせる。
犬がリコールの反応に応えないまま、犬を自由にさせる。
マーキングさせ放題。匂いかがさせ放題。
これらが、すべて犬へのごほうびだということであれば、使わない手はないでしょう。
いくら斥候型Liddellでも、誰が自分の行動を管理しうるものなのかを心得ていますよ。
こういったことができてくると、犬がこの人は自分にとって特別な人に格上げしてくれますから、それから、心得てくれて、初めて負の罰の効果が出てくるんですよ。
そして、この格上げされた自分が、犬のしたいことランキングベストテンの一位になったとき、飼い主自身が犬へのごほうびとなるんですね。
(ただし、分離不安的であったり、依存性を強くさせることではないですよ。言い換えるなら絆ですかね?)
それでも3年、負の罰による99%のリコール率に持っていくまで、へちまこのリコールの声に確実に反応させるまでにはかかってます![]()
嫌悪刺激によるトレーニングであれば、もっともっと早く仕上げることはできますけど、痛いから止める、いやなことをされるから止めるではないんですね。
負の罰をつかうことにより、犬に自制を教えているようなもんですかね。
訓練競技会のように予め決められた距離をはなれ、そこから招呼するのは犬が覚えてしまえばできることですが、より、犬にとって刺激や誘惑の多い環境でのリコールは、かなりの難度だとは思います。
でも、ふだん、一番リコールが必要なところって、競技会のフィールドじゃないですよね。
ドッグランのような完全なオフリードでの場合、自分の犬を守るのはリコールしかないんじゃないのかなと思ってます。
へちまこは、日本のラン、好きじゃないです。
だから、数えるしか行ってません。
ランで犬の社会化ができると思っている飼い主の多さが、ランを危険な場所にしていると思うんです。
「亜希子さん、ダンナ、料理の腕で釣った?」
「ううん、そな腕があればとっくに結婚してますって
」
「・・・・・
うむ、手放すなよ」
チャンチャン![]()
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コメント
以前ハーネスの件ではたいへんお世話になりました。
我が家の柴犬コタローも、ようやく装着してのお散歩までこぎつけました。
>犬の行動を尊重しすぎて人の介入が遅くなるとこと
そう言うと聞こえがいいですが、私の場合は犬同士仲良く運動してくれるから楽させてもらってる状態でした。
よっぽど興奮しすぎなければ、ず~っと遊ばせっぱなし。
こんな手抜きな状態では、リコールなんてそりゃとてもとても無理な話ですよね。反省です。
とりあえず早速今日のお散歩から、ちょくちょく介入を始めています。
確かに手間だしたいへんですが難しいことではありません。
そうするとコタローの方もちゃんとこちらをちょくちょく気にするようになりました。
自分の犬を守るため、続けていこうと思います。
投稿: まきママ | 2009年7月 3日 (金) 21時25分
まきママさん。
そうなんですね。

そんなに難しいことではないんですよ
ただ、継続する人側が大変なんです。
忍耐とか、根気とか~
聞くだけでも耳ふさぎたくなりますものね。
飼い主さんに愛着を感じていただけるようになれば
まきママさん
しめたもんですよ。
そこからは、あとひと押しでよくなっていくと思いますから…。
\(^o^)/ファイト
ただし、叱らず、どならず、睨まずですよ。
では
投稿: へちまこ | 2009年7月 4日 (土) 00時15分
へちまこさん♪ 詳しい話をありがとうございます!
それにしても、こうして教えてもらえて本当に良かったです。 ちなみに僕は全く違う推測をしていました。
第一に、「99%に達する段階=飼い主が1番」ではなく、99%に持っていく前の段階で、犬にとって飼い主が1番の魅力的存在になることが鍵だと考えました。
次に「負の罰」・・・ 犬にとっての楽しみや好きな物を奪う罰。
その負の罰を使って負の強化を行う。 ここで奪う罰とは、飼い主の存在を奪うこと(既に飼い主が1番という前提なので)。
そしてここからが笑えるかも!?(爆)
僕が想像した方法とは・・・ 犬が呼んだ瞬間に来なければ、飼い主は明後日の方向へ走り出す!
つまり、指示を聞かなかったことで、大好きな飼い主の存在が遠ざかるという「負の罰」かと思いました(あくまでも、既に飼い主が1番という前提なので)。
何故このような発想になったかというと、先代犬の雑種ジョンにとって、生後9ヶ月で他界するまでの間は僕が1番魅力的な存在でした。 とくに教えた訳でもなく、距離があっても僕の動きを注視しており(依存症ではない)、あぜ道をオフリードで散歩してるときにジョンと逆方向に進路を取ると、探索中でも中断してすぐに戻ってきていました。
そんなジョンにとっては僕が立ち去ることは、今になって考えると「負の罰」そのものだと思いました。
でも、へちまこさんの話を聞くと違ったようですね。負の罰は飼い主の存在以外の楽しみを奪い、それを再び与えることで自分自身を昇華させるという訳ですね。
こうして紐解くと、負の罰に対する考え方も色々で面白いです。(^^)
ちなみにタローのリコールは、戻って来たら褒めて、再び「ヨシ!」で解放。 そして再び喜んで走り出すタロー。 しかし捕まえるときはリコールをせずに、「マテ」を掛けてから近付きリードオン。
あとはオフリード中のタローが遠くに犬を見つけた時は、タローが駆け出す前に大声で「マテ」のブレーキを掛けたうえで近付いてリードオン。
リコールは「地道な反復練習あるのみ!」というのは昔も思っていましたが、そのトレーニングをする時間よりも、タローと一緒に野道を走り回ることに楽しみを見い出していた僕であります。(笑)
そしてタローの後継として将来的に迎える犬は、紀州犬のメスと決めています。 今度はタローで断念したディスクドッグに育てたいと考えており、その為のメス犬選択でもありますが、果たして紀州犬の気質の壁を越えて思い通りにコントロール出来るかは自信がありません。
でも、次は今以上に試してみたい教育や仕込んでみたいことがあります。 タローにはおやつを使う訓練などしなかったけど、「おやつ=ルアー」という概念を知った今は、次の紀州犬でトリックなどにもチャレンジしたいと思っています。
でもそこまで求めるなら、初めから違う犬種を選べば楽だとは思うのですが、これも和犬好きのサガなのです。(爆)
まぁ、その日が来るまでタップリ時間があるので、ゆっくり勉強しようと思います。
長い話を聞いてくれてありがとう。
投稿: タローの主 | 2009年7月 4日 (土) 00時18分
タローの主さん、コメントありがとうございます。
読み応えたっぷりですよ

主さんのジョン君のように、子犬時からちゃんと飼い主はなくてはならないものとして、認識してくれれば
主さんのいう「負の罰」は、発動できたのですが、明後日の方へ逃げても追ってこないっ
何しろリデルは犬ばかり見て、すぐにへちまこの存在を忘れ、ダダっ~とどこかに行ってしまうんです。
今まで飼った犬の中でこんなことする犬ってのに遭遇してなかったので、ある意味、新鮮でした。
(子犬期にあれほど食べ物によるリコールを練習しても、リデルは食べ物に振り向かなくなりました)
だからと言って、私のことを嫌ってるわけでもなく、呼べばタイミングさえよければリコールはできてましたが、不安定でした。
それを改善するために、今回の少しややこしい「負の罰」を、試してみました。
楽しみを奪いながら、その楽しみを与えている人間を意識してもらわなければとか考えたわけです。
意識してもらえるようになったあとは、主さんのように明後日の方向に走りましたよ。
どうにか、良い反応が返ってくるようになったころには、体重が5~6㎏落ちてました。
飼い主の存在を、特別なものとして認識してない犬を相手に明後日の方向に走っても追ってはこないですよね。
主さんの紀州犬ディスクドッグ計画の野望、陰ながら応援していきますよ。
では
投稿: へちまこ | 2009年7月 5日 (日) 00時25分
こんにちは♪
リコールから負の罰の利用、とても詳しくご説明いただき、大変勉強になりました。
ありがとうございます。
確かに、へちまこさんのおっしゃっていることは、実際にやろうとすると大変手間のかかることで、人間側の忍耐と根気が試されますよね。
「わかっちゃいるけど、面倒だから」となし崩しにしがちなこと、目をつむってしまうこと、無意識過ぎて気付かずにチャンスを逃していることなど、とても考えさせられました。
普段の生活を省みず、肝心なところだけ言うことを聞かせようとする自分の身勝手さ、反省することしきりです(汗)
投稿: ルークママ | 2009年7月 5日 (日) 14時45分
ルークママさん。
こんなもんでよろしいでしょうか?
私も、最初はいろんなもん試しました。トレーニングディスクも使ったんですが、やはり、あれも嫌悪刺激の一つかなと思い、すっかりやめてしまいました。
で、やりたいことを取り上げる「うれしいことが終わる」と、与える「うれしいことが始まる」です。
う~~、やはり難しいですね。
「うれしいことが始まる」は、「正の強化」ですね
四文円を正しく理解するって
このやり方がよかったのかどうかは、わかりかねますが、私のことに注意を払うようになり、今は、行動を起こす前に「ねぇ、いい?」と、先に聞いてくれるようになりましたし、どんなに走り回っていても視線がつどつどこちらに戻るようにもなりました。
視線さえ戻れば、「リデルっ!」の一声でリコールできるようになりましたよ。
でも、ほんとっ、時間がかかりました。
投稿: へちまこ | 2009年7月 5日 (日) 17時55分