ライントレーニングの目的とするところ。
『だれか来た!だれだろう?わたし見てくるね…』
さて、リデルはコントロール限界線の中にコマンドなしで留まる、またはへちまこを確認するでしょうか?
ライントレーニングの目的は、緩んだ状態のリードで人と歩くことも含みますが、ある特定の距離内から離れないように教える目的があります。
ほとんどの犬はある特定の距離内では飼い主のコマンドに反応しますが、遠ざかるにつれて教えたことをすっかり忘れてしまったかのように振る舞うことがありますよね。
この『ある特定の距離』のことをコントロール限界線と呼びます。コントルール限界線とはこの線を越えてしまうと飼い主が犬を捕まえる(直接的、またはコマンドで)ことができなくなる限界線のことです。
ライントレーニングの目的は、犬に、このコントロール限界線の中にとどまることを教えます。
犬が10m以上離れても飼い主への確認作業があったとしても、飼い主が方向転換して犬が即座についてこない場合はその限界線はその犬にとって不適切となります。
また、ライントレーニングに入る前に180~200cmのリードでのマテに対する反応は必須です。人の社会への社会化も必要です。
リデル、振り返りましたね。
『ああ、ね、そこにいるよね』
へちまこはベンチにすわってます。
これで10mぐらいでしょうか。ノーリードなら走り出してしまったら捕まえることは不可能な距離ですが、リデルからへちまこがどこにいるか確認作業があります。
この犬からの確認作業させあれば、いつでもリコールが可能になるのです。
マッテ、戻れというコマンドは出しませんし、名前もよびません。
最初はWAITやTHIS WAYを教えて、そのコマンドを使いますが、将来はコマンドを無くしていきます。飼い主についてくるということを忘れてしまった場合のみ、コマンドはバックアップとして使います。
ライントレーニングは、犬に『聞くこと』ではなくて『見ること』を教えていくことになります。
リデルの意志で、または自制でコントロール限界線の内側にとどまっています。
以前はね~自分の目的に向かってまっしぐら
また確認作業です。
飼い主の動きを常に見るという状態は期待できませんが、犬が、常に飼い主がどこにいるかがわかっていることが理想になります。
一心に見入ってるようですね。それでも、走り出しの前兆は今のところ大丈夫そうですね。へちまこはまだベンチにすわってます。
見えますか?道路を犬が歩いています。これが気になってるようですね。
リデルの耳をよく見ると、完全に耳が相手方向には向いてはいないように見えます。
後ろにいるへちまこの動きをサーチしながらのようです。
へちまこのベンチから立ち上がる音を聞きつけて、戻りはじめたリデル。
シェルズは、へちまこの足元からむやみには離れたりしませんが、斥候型のリデルは常に何かを見張るという役割をしたがります。
このライントレーニングを完成させるには、いろいろなトレーニングを組み合せが必要になります。
なので、この場に来ていただいてライントレーニングを受けていただかないと、文やブログだけでは伝わらないことが多くて、見よう見まねでは事故を引き起こすことになりかねません。また、ライントレーニングはノーリードを推奨するものではありません。
長いリードでも安全で安心な犬に育てるためです。そのためには、たくさんのライントレーニングをする時間を必要とします。繰り返すことも前段階に戻らないといけない場合も出てきます。ごほうびのタイミングもありますしね。
へちまこの動きを見てますね。
犬からのアイコンタクトです。
『どこいくの?どうするの?わたし、もどってきたけど?』
それでも先ほど犬が気になるようで…。
でもへちまこがベンチから離れたので、気にはしてもそちらへ行こうとはしてませんね。
とどまってますね。
『気にはなるけど、へちまこが方向転換したからついてかなければ』
へちまこを、追っています。
名前を呼んでほめてみました。
へちまこに敬意を示してくれていますね。
礼儀正しいリデルです。
リデルは、限界線を越えてもへちまこのことを常に気にかけてくれます。
限界線を越えたとしても、へちまこがどこにいるかを感じてくれています。
それは、叱られるから、罰を受けるからではなく、目に見えないものでつながっていという、おたがいの自信がそうさせるものだ、と、思っています。
教えられなくても、できる犬はいくらでもいますしね。
要は、犬からの信頼されるかどうかだと思いますけど。
ロングラインをつけたら、今までの関係はなかったことに~なんてなるようでは、ライントレーニング以前のことを考えなくてはね。
では。
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