Liddell The Teaching Dog 114 人間には教えられない世界。
へちまことリデルは本日、愛護センターでの活動がありました。
画像のおチビさんは、マルチーズの♂5ヶ月になるところの子。元飼い主の持ち込みです。
理由は、吠えて困るから、自分がその吠え声でノイローゼになってしまったから…凸(`、´X)
購入して、ほんの一月で?
ほんの子犬ちゃんですよ?
センター収容当時はけっこう吠え鳴きをしていたようですが、職員さんが手をかけるようになったら吠えなくなりました。
そうか…さびしかったんだね…。
突然母親から離されて、突然知らない場所で、売られている意味もわからずで…。
そうか…。ごめん、でも、へちまこ、新し飼い主さんを探してきたから、もうすぐにここから出られるから。
7人の大家族だ。今度は誰かしらお家にいてくれるから安心しておくれ。
人間って本当にしょうもない生き物だわね。
でも、いい人もいるから、嫌いにならないでほしい。
それがしょうもない人間の仲間からのせめてもの謝罪だからね。
さて、他にも持ち込みの子がいますし、わざわざ役所の玄関に置き去りされた子もいます。
交差点で右往左往して保護されたダックスも迎えには来ませんし、今度お孫さんと暮らすからその孫が犬アレルギー(調べもしないで)だからと持ち込みのミニピンオス11ヶ月2頭。
それにどうも子どもを産んで間もないのに遺棄されたトイプー
で、本日はミニピンの茶色い子と白シュナの♂の子。
ミニピンの茶色い子♂、ルカです。
左足がレッグぺルテスでしたかしら?ほとんど筋肉がついていないので破行があります。
オペ予定です。
でも性質はちょっとビビりですが。
で、この子が白シュナで♂。
テリーと呼ばれています。
この子も1歳未満、まだ、7~9ヶ月あたりかもしれません。
性質は明るくて人大好きです。
この子は役所に置き去りにされていました。
茶いろい子といっしょに持ち込みされたブルータンの子は、グレーコリーシンドロームなのかもしれない皮膚疾患ありで、譲渡を見合わせています。
この子たちに共通することは、まっとうな犬の社会を知らないで成長してきたという点。
そしてものすごく多動。
あらでも、写真撮れてるじゃないのって、これはね、リデルにTeachingされた後だからなんです。
挙動不審な動きが少し収まってきたところでです。
不思議な世界なんですよ。Teaching dogの世界は。
リデルとの初対面時、ぎらぎらした目でしたがテリーもルカも穏やかになりましたね。
センターにはココアというカーミングシグナルの上手い子もいるのですが、その子ではテリーには役不足なんです。
ココアはほとんど相手を威嚇することもないし、ひたすら舌を出し、顔を背け、すわり、相手に自分の気持をカーミングシグナルでわかってもらおうとする。
テリーは♂として目覚めてきているので、ココア(避妊済み)の子に乗る、乗る。
ココアがどんなに『もうやめて、やめて』と、言ってもお構いなし。
そもそもテリーもルカもカーミングシグナルを含む犬語すら知らない…。
リデルに真正面からどんどん近づき、頭など下げない。
リデルの顔に無遠慮に近づき匂いを嗅ごうとする。
リデルもこの時点ではカーミングシグナルで相手に伝えようとするが、リデルはココアほど心が広いわけではないので、当然、強烈な一発をお見舞いされる。
テリーやルカは犬の社会を知らなすぎて、相手を怒らせてしまうのだ。
去勢をすればメスには興味がなくなるだろうけど、犬の礼儀は知らないままのままだ。
犬語は失敗しながらでも犬同士での中でしか習うことができない。
テリーもルカも、ほとんど犬らしい探索散歩も、それに追随する犬同士の交流もほとんどなく、子犬期や幼犬期を過ごしてきたと推測される。
そして、不安定な情緒の飼い主特有のかわいがり方の影響なのか、人を見れば妙にへつらい、媚び、いつまでも2~3ヶ月子犬のような動作しかできない。
それは、元飼い主がそれを望んだからかもしれないけど。
または、もともとネオテニーの強い個体かもしれないけど。
それでもだ。
犬語の基本である、相手の動きを見るという(ガン見じゃないよ、ちらっと見ながら状況判断を得意とするはずの生き物なんだけど)ことは、自分を守ることにつながるんだけど。
テリー、ああ、やっと自分で落ちつけができたわね。
誰にも(人間ね)指図されずにリデルに睨まれたら、こうしてセルフダウン。
まぁ、ずいぶんとリデルにはやられましたけど。 人が教えられない世界はいくらでもあるねぇ、リデル。
ああ、疲れた?
うん、わかるよ。
本日のミッション、お疲れさまでした。
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コメント
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犬なのに…犬に犬語を教えることって難しい環境ですね。
マヒナを迎えて、初めて色々なことを考えさせられました。
大変だと思うことも沢山あるし、へちまこさんに相談してばかりの日々ですが、手放そうと思ったことは一度もありません。子供も二人とも動物上皮、ダニ、ハウスダストのアレルギー持ってるし喘息児です。
1日二回掃除機かけて、その間クイックルワイパーしたり…布団に掃除機かけたり、換気をマメにしたり…手間はかかりますが犬が人と暮らすために努力してくれていることの半分くらいでも人が歩み寄れば、手放さなくても解決できるケースがもっと沢山あるはずなのに…と思うと人間って本当に怠慢な生き物だな…って思ってしまいますね
投稿: マリリン | 2010年10月25日 (月) 23時10分
人間って勝手ですね

は初めてて色々どうしよう
はありますが楽しみもあるのに…
欲しくて飼ったのに自分達の都合ですぐ手放す。犬達は一緒に暮らしたくて飼い主に好かれようと頑張るのに。何だか悔しいし、悲しくなってしまいます
私もネコ育ては経験ありで、
とっても悔しいです。
投稿: ムートママ | 2010年10月26日 (火) 19時50分
またもや 人間側の勝手が…人間が不法にゴミを捨てるのと同じ感覚で命あるものでも 置き去りや捨てるのかと思うと(# ゚Д゚) ムッカーとなります
「自分勝手」という言葉が頭を巡ります。「個」を大事にという子育ての流れがこれからもっとこういうことに繋がってこないと良いと思った次第です。現役時代を思い出しました。保育園では生き物を飼うことで命のことを伝えようと努力していました。ある日 門の前に鳥かごにウサギが入れられ 「必ず迎えに来ます」と手紙までついて…来ませんでしたけどね。園でウサギを飼っているのを知っていて置き去りしたのでしょう。また、別の職場で ウサギの運動場の柵の中に園のウサギは出していないのに お耳がピョコりと見える!上司ととんでいくとなあんと3羽のウサが…捨てウサギでした。それぞれの園で子どもと保育者がお世話しました。もう何年も前のことですが。誰かがやってくれるという甘い考えと 無責任さに腹がたちます。こういう考えの人を育てないようにと思います。
後、小型の犬の飼い主さんが 我がワンは大きく 通りすがりに 怖かったねえと聞こえます。これってたいてい確かに怖いから小型が吠える、のはわかります。でも 社会化してないじゃん 飼い主が何も対応してないじゃんと思うのであります。犬語があってとか犬にとって飼い主がどうふるまうかとか りーちゃんやへちまこさんのおかげでちょっぴり知っているからむっとするけど対応できているかな。さて今回のわんこに何が自分はできるかな?
投稿: 太助 | 2010年10月27日 (水) 08時50分
マリリンさんへ。
コメントありがとうございます。
持ち込みの飼い主の言い訳は、アレルギー検査などしてないし、人間の医者は子どもが具合が悪くなると、飼われている動物のせいにすることが多々あります。それもきちんした検査もなしで…。
人間の医者には悪気はないのですが、すべてがアレルギーで片づけてしまうことの人中心的な考えが困りますね。
何を隠そう、わが娘も犬アレルギー値、振りきりです。
それでも犬たちの手放すことなく今まで来ているのは、娘にはわが家の犬のみにだけ抗体ができているようですよ~。
今回の記事の方々は、最初から命への賛辞などないんだと思います。
そんな祖母、そんな親、私ならご免こうむります。
ムートママさんへ。
人間って勝手なんです。
勝手に山を開拓し、勝手に木を切り、勝手に害獣というカテゴリを作り、撃ち殺す。
ムートママさんは初めて犬との暮らしでも、ちゃんとムートのこと考えてくださるし、へちまこはそういう人しか選びませんとも!
一年二年三年と、過ごすうちに初めのころのことはいつか笑い話になりますよ。
太助母へ。
>またもや 人間側の勝手が…人間が不法にゴミを捨てるのと同じ感覚で命あるものでも 置き去りや捨て。るのかと思うと(# ゚Д゚) ムッカーとなります「自分勝手」という言葉が頭を巡ります。「個」を大事にという子育ての流れがこれからもっとこういうことに繋がってこないと良いと思った次第です。
太助母は、現在進行中の子育て母や保育とのつながりがあるから、こういうことは怒り心頭だよね。
と思いましたわ。誰も親身になって今まで暮らした犬たちのいく末を考えてやれないなんて…(ノ_-。)
孫にだって、『あんたと暮らすために犬はよそへやった』で、本当にいいんかいっ
>もう何年も前のことですが。誰かがやってくれるという甘い考えと 無責任さに腹がたちます。こういう考えの人を育てないようにと思います
同感ですよ。
簡単に子犬が手に入るようなことが減れば、無責任な輩はいくらか減るかもしれませんね。
>後、小型の犬の飼い主さんが 我がワンは大きく 通りすがりに 怖かったねえと聞こえます。これってたいてい確かに怖いから小型が吠える、のはわかります。でも 社会化してないじゃん 飼い主が何も対応してないじゃんと思うのであります。
大概の小型犬の飼い主さんはみなさん博愛主義の方が多いのですが、大きな子が恐いという飼い主さんは自分が怖いから、つい、本音みたいな言葉が出るんでしょうね。
と思うこともしばしば
社会化、大切ですね~。
リデルが近付こうとすると、急いで抱き上げる人がいますが、食べたりせんわっ
投稿: へちまこ | 2010年10月27日 (水) 21時07分
こんばんは
白いふわふわっ子、ご紹介頂きありがとうございました。
昨日お会いしました
とっても大人しくて、おりこうさんでした。
ところ変われば犬格も変わりますね。
非難をあびるかもしれませんが
性格がネジ曲がる前に手放してくれて良かったと思ってしまう私です。
この記事のアドレスを私の小ブログに載せさせて頂いてもよろしいでしょうか。
投稿: はなこ | 2010年12月 6日 (月) 18時17分
はなこさんへ。
こちらこそ~、きれいにしていただいてありがとうございます。
昨日夕方お散歩で会ったんですが、とてもかわいらしくカットしていただいて、お家の人も『今までどんな顔かよくわからなかったけど、かわいい顔してたのぉ~』と、喜んでました。
>とっても大人しくて、おりこうさんでした。
ところ変われば犬格も変わりますね
でしょ、でしょo(*^▽^*)o
よい子でしょ!
>非難をあびるかもしれませんが
性格がネジ曲がる前に手放してくれて良かったと思ってしまう私です。
いや、ホントっ
犬を飼ってはいけない人間の典型ですよ。
この子の心が壊れる前に手放していただいて感謝してます(皮肉)
>この記事のアドレスを私の小ブログに載せさせて頂いてもよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
よろしくお願いします。
投稿: へちまこ | 2010年12月 6日 (月) 22時45分