Liddell The Teaching Dog 121 子犬♪狂想曲…続き。
あら、おひとり多いじゃないですか…って。
優しい生なり色の子はくま太郎くん。
深夜、徘徊しているときにポリス保護されたそうです。
子犬ちゃんだから必ず引き出しに来ると思いきや、収容期限が来ても誰もお迎えに来てくれませんでした。
人慣れは十分なのになぜなんだろうね。
『ぼく、わからないよ』と、でも言いたげな、くま太郎の目。
なぜなんだろうね?君みたいないい子を…。それも歯も、まだ生え変わらないような子犬ちゃんなのに。
人間って、本当に罪深い生き物だわね。ねぇ、くま太郎。
何を思って、人間を見続けるんだか…。
あんまりこういう経験ばかりしていると、なんだか、憤る心も萎えてくるようだわ。
答えなど、見つからないような気がしてくるんだな。ときどきね。
こんなに人間を信じているのに何かの理由があったにせよ、なんだかなぁ~。
この日は、怒りよりもため息な日でしたね。
これでも幼歯がガッツリついているので4ヶ月ぐらいだと思われる子です。すでに体重は8㎏台。
将来は、10㎏~12㎏級のワンコにすくすくとお育ちになるかと思われます。
市民の方で手を挙げてくださったる方がおられますが70代の方ですので、センター側がもう少し条件のいい方を望んでいます(せめて50代後半からかなぁ~)
くま太郎は、人が大好きで子犬の割には落ち着きのある子ですが、同族との遊びは苦手ですが、これからそれは経験を積むことで改善されると思います。
ちびたちに取り囲まれては、オタオタ
でも、くま太郎、けっして子犬に歯をかけたりもしませんし、踏みつぶすようしぐさもしないし、子犬のいる場所をちゃんと把握してよけて行動します。小さいのに状況を判断してるんですね。良き家庭犬候補です。
子犬なのに同族と遊んだ経験があまりないようで、リデルに誘われると一気に背中の毛が総立ちます。
それでも、時間の経過とともに同族と走る楽しさや、追いかける楽しさがわかってきたようでした。
くま太郎に新しい家族が見つかるまで、あと数回はリデルと遊んでもらいましょう。そして、犬として忘れかけていことや、同族の息吹を感じてほしい…ですね。
リデルがくま太郎とモンスターちびをTeachingするのは、この子たちの犬としての必要なことを教えようとしているからなんですね。
7頭いる子犬から、Teachingしなければならない犬を間違いなく選択できるのも、持って生まれた素質のようです(他の子には注意をあまり払いませんし)
“あの子とこの子を見てちょうだい”と、こちらからは注文できません。
じゃあ、問題のある子犬だけでマンツーマンで、と、思われるかもしれませんが、それではモンスターちびは同胎の仲間に時には優しく振る舞えなければならない、と、学べないのです。そして、追い詰めてはいけないことも。
行きすぎた行為があれば、リデルの切り離しと介入にあい、仲間から離されてしまいます。
大人犬の指導には従えても、自分よりも弱いものに容赦なく振る舞うということは、群れの調和を乱してしまいます。
そのうち、どの行動がダメで、どの行動なら許されるかがわかってくれば、モンスターちびも、同族やまた仲間と認めてくれた人間も大切に思ってくれる日がくるんじゃないかなぁ~と、へちまこ、思っとります。
そして、そんなことを諸々考えると、やはり、やたら早くから親犬から離すのは、子犬にとって残酷なことだと改めて思いました。
でね、この子がレオンくん。
ペキとヨーキーのハーフで5才♂。体重現在8㎏。
レオンは、元飼い主さんと出会って5年間は大事に育てられてたようでした。がっしっかし、赤ちゃんが生まれてからはレオンは忘れられた存在よりも、もっとひどい、邪魔な存在に…。
なぜなんだろうね。
君もね、何を思って、人間見続けるんだか…。
狭いキャリーケースに閉じ込められていたそうで、赤ちゃんと相性が悪いということで…。
センターへの持ち込みは、もう、そこでこの犬たちの命を断ち切ったことになるのに。
これから人の子を育てる人間がこれなのか、と、思うと、なんだかなぁ。
ちっこもシートの上でするし、人間大好きなのに。
ときどき思う。
早く手放してくれてよかったと。
犬の心が本当に壊されてしまう前でよかったと思う。
よく耐えたね、レオン。次の家族は君とずーっと、暮らしてくれる人たちを探そう。
ミニピンのルカは、パテラのオペが済んで、動きもよくなっていた。
少し大きめのミニピンです。5kg級です。
でも、新しい家族がまだ見つからない。
抱かれるのが好きで、人の膝の上が一番好きだというのに。
いちずな家庭犬候補のルカ。
幾度かのお見合いはあるのだけど、もともとシャイな子で初対面の人には、パクっと噛むしぐさをするので、躊躇させてしまうらしい。
しばらく側にいてあげて、おいしいものをあげてると懐いてくれるのだけど、人は噛みつくしぐさをするだけでも嫌う。
ルカの良さをわかっていただけるご家族いるといいなぁ。
職員のSさんと長い時間話した。
これからのことや、子犬たちのこと。
担当職員のSさんが今までになく収容動物側についてくれる人で、動物たちの世話もきめが細かくなった。(._.)アリガトゴザイマス、Sさん。
NO killは、センターの規模から考えると無理なことはわかってるけど、処分機が稼働しない日が多ければ、多いほどいい。
ここは動物たちのアウシュビッツではないのだから。
ここで働く人たち、すべてが誰よりも処分機が稼働する日がなくなる日を望んでいるのかもしれない。
Sさんがぽつりとつぶやく、『どうしてもの時には、やっぱり、腕の中で看取ってあげられる施設だといいですね』…本当だ、本当にそうだ。
川崎愛護センター新築時にそのことも織り込めることができたら、“看取りボランティア”を、是非とも、望みたいと思った日でした。
(お疲れ、リデル。ご苦労さん、お休みだね。また来週頼むよ)
リデルが子犬たちにできることは、わずかなことでしかないのです。
それが犬たちにとって重要なことであっても、人はあまり気付かないと思うのです。
人が取り上げてしまった犬らしく生きるということを、リデルをとおして少しでも取り戻してくれればいいなぁ、と、へちまこはセンターに来るといつも思うのです。
では。
この記事の譲渡犬につきましては「川崎市動物愛護センター」に、お問い合わせください。
職員さんは毎日多忙ですので、真摯にこの子たちのことを考えてくださる方のお問い合わせをお願い申しあげます。
もちろん当ブログでもメールにてお問い合わせいただけます。
面会の場合は、ご同伴できる場合もあります。
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コメント
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こんにちは!最近なかなかパソコン開けず今確認しました。
お写真アップありがとうございます!みんなかわいい子ですね~。
赤ちゃんは犬とおんなじなのに(?)と私は思いますが…。 我が家はテンがうちの子に吠えまくって(叱って?)ますが、親が監視監視!しながらやっていくべきですよね!?
希望している方にこちらのブログもお伝えいたしますね。
投稿: てんまま | 2011年2月14日 (月) 14時37分
てんままさんへ。
先日はお疲れさまでしたね~おたがいに。
なんだったんだろうね?あの虫の話しは?もっとためになる話聞かせてほしいもんだわ。
みんなかわいい子です。でも、なぜなんでしょうね。
赤ちゃんが生まれたら、それでもう終わりなんて…ろくな子育てできませんよね!
どうしてそこんところに気がつかないのかなぁ~(ノ_-。)
〉赤ちゃんは犬とおんなじなのに
同感です!ちゃんと犬育ても子育てもしてほしいもんです。
越境譲渡もできますので、レオンくんによいご家族をご紹介頂けたら、
幸いでございますm(_ _)m
投稿: へちまこ | 2011年2月14日 (月) 22時23分