もう一つの理由。
BUN130…これがなんだかわかる方は、眉をひそめるだろう…。
3月5日、ワンダーは、急性の尿毒症のため緊急入院した。
その日も朝ごはんもモリモリ食べて、ご機嫌よく活力に満ちていたのに。
その日の午後4時にはここ数日が峠で越えられないとワンダーはこの世界からいなくなってしまうと、獣医先生から説明を受けた。
猛烈な吐き気と下痢…毒素をうまく排出できなくなったワンダーの腎臓は、わずか一割程度でしか働いていなかった。
美しいワンダーのコートは、みるみる汚れ、目はうつろになり、せまい治療用ケージの中を苦しみから逃れるかのように動き続けていた。
ワンダーは、東北大震災の遭った日に退院してきた。
わずかな生へ、必死にしがみついてくれたワンダーだけど、最期の日をやすららかに穏やかに迎えられる場所が、自分が生まれ育った家で有ってほしいと、みんなが望んだからだ。
もう、張り裂けそうな生への固執はワンダーには望めない。
人間でいえば、人工透析をしなければ命の存続は望めない容体だ。
入院して点滴に縛られて、限りある日々を病院で送るか、自宅で介護し、皮下補液に通い、痛みや苦しみを緩和しながら、ターミナルを迎えるかの、選択を迫られたが、迷わず自宅を選んだ。
犬の透析はどこかの大学病院でも行われているそうだが、へちまこはそれは望まない。
手を尽くすことで、犬への苦しみが緩和されるとは思わないからだ。
皮下補液ぐらいでは、尿毒症(腎疾患末期)は治らない。
食べ物も付けつけない、水分さえもワンダーを苦しめる…。
それでも、ワンダーが食べやすくて、吐き気を催さない食べ物を探して、ワンダーの口へ入れる日々…すべての時間はワンダーと共に流れる毎日。
一度でいいから、もう一度でいいから、ご機嫌なワンダーの顔を観たいから。
愛しいワンダーランドは、本当に星の王子になろうとしている。
その日が、明日なのか、もっともっとずぅーと先なのか?(そんなことはないけど)
それこそ、神のみぞ知ることに他ならない…。
ワンダーのことを案じてくださる皆さん。
心から感謝いたしております。
現在の日本の状況は、犬のひとつに命になどにかまってられない状況で、記事アップもはばかれました。
そして、このことがいろいろなことの中止や延期になった、もうひとつ理由です。
教室の開催の迫る中、中止の決定に快く同意しくださった、Staffや生徒さんたち、ありがとうございます。
ハーネスの講習会中止にも承諾してくださり、感謝いたしております。
きっと、みなさんが遠くでワンダーのために祈ってくださっている、へちまこはそう思っています。
そして、ワンダーは、限りある命を、まだ生きようとしています…。
この続きをかける自信は今のところ、へちまこにはないのです。
しばらく、ワンダーのブログをお休みさせてくださいね。
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