無視をしてても心はつながる。
みなさん、こんにちは~。
さて、チェシアが我家の一員になって、早、16日。
すでにここで生まれ育ったような錯覚すら無きにしも非ずな毎日です。
子犬と暮らすということは、再び犬をよく観るという環境に自分を置くことができますね。リデルやアリス、そして、チェシアとの関係も毎日変化があり、特にリデルとチェシアのかけひきは楽しませてもらっています。
犬と犬との関係には極力食べ物の力を借りずに構築することを理想とするのはわかりますが、もし食べ物を使うとしたら、へちまこさんならどんな場面で使うんですか?とのご質問がありました。
そうですね~、もしその子が犬が苦手ぐらいなら使うかも。
もし、その子が犬恐怖症なら、極力、その対象になっている犬から遠ざけてみて、その子の普通の状態に戻ったところであげるかも。
怯えながらとか、ストレスがかかる状況で『はい、お食べなさい』は、なかろうと思います。
その子の怯えのレベルとか、ストレスのレベルとかでは、距離や視線の動きなどに気をつけながら、相手に対する嫌悪や恐怖がない状態でのお食事をとっていただきますね。
嫌いだけど 食べ物あるから無視できた で、いいと思っている飼い主さんはそれでいいんでは?と、思ってますけど(無視という行動を強化しますが感情面も強化するからね)
少なくとも、そういったシグナルでお話する犬のそばでは、へちまこは自の犬にはいっしょのお食事はご遠慮させます。
お隣にスワルことさえ、させないかも…。
食べ物も食べれば消えてなくなるし、その平和も一瞬でなくなるわけですからねぇ~。
和ませるために食べ物を使うのと、和んだ後で食べ物を使うのでは大きな違いがある、と、へちまこは思っています。
ある人から、チェシアもTeachingdogとしての働きをする犬になる?と、聞かれましたが、それはどうなんでしょうかね?
アンジェラのセミナーでのα♀は、自分で自分の働きを継ぐ子犬をチョイスしたけど、チェシアは人が選んでしまった犬だからだ。
少なくとも、リデルとは違うタイプであって、初見の犬との挨拶もωな感じがします。
同じ月齢のころのリデルに比べると人への関心も高いし、声をかけられると嬉しそうに寄っていくところも、リデルにはなかったものです。
慣れてきて相手が危険なものではないとわかると、とたんに遊びのムードになって、そつなく遊びます。
リデルがチェシアに対してとる意外な行動は、今まで子犬を預かってきた中で、チェシアにはかなり厳しい態度で接してきていることでしょうか。
それがなぜかは、今のところ分かりかねる、へちまこです。
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リデルは、チェシアを遊びに誘うということを、外の世界ではほとんどしない。
この日も、すたすたとまるでチェシアの存在そのものを気にも留めずに歩き続ける。
その後を、必死に追いかけるチェシア。
どんなに厳しく叱られようとも、チェシアはリデルをFollowingし続ける。
いつしかその歩幅がリデルのそれと重なるとき、チェシアはとてもうれしそうに歩幅を合わせる。
ときおり、人のわたしに気を配るリデルが、後ろを振り向けばチェシアも振り向く。
リデルは、この道でいいのか、と、わたしに確認しているので、いい場合はそのまま無言で私も歩き続ける。
道端の草の匂いを嗅ぎ、タンポポに口づけ、空を往く鳥を追う…
草地の感触、砂地の脚触り?
チェシアにとって、すべてが初めてだけど、自分で区切りをつけて遅れないように、自分の群れを追いかけてくる。
わたしは犬とFollowingする時にはうるさく話しかけません。
適当な処で水を出したり、食べ物を出したりするが、大げさにほめることも撫でることも、あまりないと思います。
犬たちは、わたしの挙動を観ながら、今は自由行動で、今は側に行こう、と、自発的に行動してくれているようです。
遠くに犬の影が見えても、それを追うこともなく、私という存在をFollowingしてくれます。
わたしは人科だから、当然、報酬としての食べ物と使うわけだけど、そればかりが報酬でないことは誰でもわかっていることだ、と思っています。
もし、食べ物の報酬を使っても犬の気持ちがあなたに動かないのは、同じ時間を共有するという、基本的なことをおろそかにしているのでは?と思っているのですが。
それは、お散歩仲間と長時間話すことでもなく、誰か食べ物をもらうことでもなく、今ここにいる、わたしという人間を観てほしいから、犬と私だけの時間を作るのです。
チェシアが、無視ともとれるリデルのシグナルを気にもせず、あれほど必死になぜ追うのでしょうか?
リデルがチェシアに与えるもの、形としては観えないものですが、同族としての信頼が必ず存在していると思うのです。
犬たちのことを観ていると、本当に食べ物などに頼らずにその同じ種としてのつながりだけを頼りに後を追うものだ、と感心します。
そういった、声にならない犬語の関係を観ていると、言葉や文にしてしまう人という生き物のまどろっこしさを、笑えてならないのです。
せめて、今日一日は犬に何も語らず(人語で話さず)自分の犬が何をしたいのか、何を求めているのか(食べ物なんて言わないでね)観てほしいかな~、ささやかな願いですけど。
もちろんね、危険なこと、人さまに迷惑がかかるような犬の行動は止めてくださいね。もちろん無言で…。
もし、何も言わずいて、一回たりともあなたを観るということ、振り向くということもなかった、なんてことなら、それこそ、言葉のかけすぎで指示をしなければ何もしない犬になってるかもしれませんよ。
さぁ、和んだところでおやつにしますかね。
犬のみなさん。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
犬が犬として犬らしく成長している………と言う感じですね


こちらは悪戦苦闘しながらも頑張っておりますが、まだまだ色々やらかしている灰色デビル君です
チェシアさんにお会い出来る日を楽しみにしています
投稿: マリリン | 2011年5月 5日 (木) 23時37分
マリリンさんへ。
こんちは~。
やっとシンポジウムが終わり、ホッとしておるへちまこです。
犬が犬らしく生きるのは何とも難しい世の中ですが、その中でも犬らしく少しでも暮らして行けるといいですね。
灰色デビルくん…我家のブラックデビルといい勝負かも!
というか、気が合うこと間違いなしかな~。
こちらもお会いできる日を楽しみにしております
投稿: へちまこ | 2011年5月 8日 (日) 11時36分