Liddell The Teaching Dog 128 押しつけがましいフレンドリーはね、要らないかもね。
やっと、この距離までお許しをいただいた、チェシ。クーラーの設定温度は25℃…これは獣医先生が心臓の悪いアリスのためにはこのぐらいでということなんですが…トホホホ省エネとは程遠いへちまこ家です。
リデルとチェシアの大きな違いは、チェシアは人側に傾く犬であるということ。
ややもすれば押しつけがましいフレンドリーさが、たまにリデルの怒りをかってしまいます。
朝から激しい挨拶を誰かれなく強要し、アリスとリデルの中で取り決められているクーラーの当たる位置を無視したり、遠慮会釈のない割り込みが犬たちの調和を乱してしまうのです。
先日も、ものすごいリデルの唸りと威嚇の声が朝から響いていたので、何事かと観に行くと、チェシアがちびりながらリデルへのネゴシエーションを必死にしていました。
人が見れば何もそこまでと思うのですが、チェシアの押し付けがましいフレンドリーさ(持って生まれた性質というのも、犬種的特徴というのもありますけど)が、リデルの怒りに油を注ぎます。
へちまこは、ふふん、さてはチェシ、クーラーの前で安眠しているリデルに遊ぼうとまた突っ込んでいったなぁ~と、察しました。
確かにチェシアはかわいい犬で、犬を飼うのが初めての人には少々難度の高いベルジアンではありますが、チェシアは育て易いベルジアン・シェパードの部類に入ると思います。
押しつけがましいフレンドリーさは、人側から見ればかわいいの一言に尽きます。
アイコンタクトも教えも要求もしないのによくしますので、へちまこは近ごろわざと無視します。
犬の方から押しつけがましいアイコンタクトと要求してくるんですね~。
ええ、犬の要求に応えなくてかわいそう…うう~ん、でもね。
へちまこは、そこまで気を使わなくてもいいんだよ、と。
教えてあげたい。
自分で決めれることはたくさんあるのだから。
それにね、リデルがどうしてチェシにムカつくのか?
この遠慮のない、フレンドリーさ&やたら視線を送ることなんですね。
またやたらと馴れ馴れしくへちまこに振る舞う行動もリデルにとっては、へちまこに対する無礼な行為と映るようです。
走り負けの図ですね。
どうよ、わたしの方が脚も強い、力もある、知恵も回る(5年間の知恵がありますからね)あんたのショートカット甘いわぁ~と、どや顔。
チェシアも自分の力を試したくてリデルチャレンジするし、リデルもチェシをよく遊びに誘いますが、観ているとチェシは鍛えられているという感じがします。
体当たりで転ばされ、回り込みで進路を変更させられ、行動をリデルにコントロールされてしまいます。
このボディを使ったコントルールはハーディング種ではよく見られる行動ですね。羊の進路を変えるときに体当たりするハーデイング種をよく見かけるでしょう。
リデルやリデルのようにTeachingができる犬には、少なからずこのボディの使いができる子が多い気がします。
リデルは、自分の倍はある体重の犬でさえ、体のバランスを崩させ、転ばすことができます。
それは生まれ持った素質だそうですよ。
さて、先日、ちょっとしたセッションのお手伝いをしたリデルとチェシアです。
このセッションを組んだのはへちまこではありません。
別のトレーナーさんの依頼ですが、どの犬をTeachingDogとして使うかをよくわかってないとできないことです。
闇雲に、うちの子はできると、当ててしまって失敗させてしまっては、人側のミスになります。
いくらネゴシエーションの上手そうな犬でも、しっぽが下がり、目に怯えや気弱そうな影があるなら、それはTeachingを、人が無理強いしていると言えるかもしれませんね。
自信のあるωタイプの犬の、乱暴な犬に対するネゴシエーションはどこにも怯えると言った感じはなく、必ず落とせるという、自信があふれているもんです。
その子が本当にTeachingをしたがってるのか?
犬との交流を自ら求めるのか?
そして、その子をハッピーにしたがっているのかどうか?
そして、相手に何が伝わったのか?
相手への影響力は?
まぁ、良く観なけりゃならないことは、たくさんですよん。
ああ、イケナイ、イケナイお話がずれました。
その子は、近ごろ攻撃的で、ということでのセッションでした。
唸ったり、咬んだり、他の人にも犬にも威嚇したり…でも、本当は何を伝えたいのか、真実のその子の犬語はどこにあるのか?
犬同士の会話から何を探ろうとしているのか?
リデルとチェシアの犬として当たり前の行動を観てもらう目的とパパさんママさんが言っている、その子の攻撃性があるのか、自発的な攻撃を本当にしてしまうのか、それと犬語がちゃんと分かっているか、を、観てもらいます。
それは飼い主さんの間違った思い込みを知ってほしいということもあります。
結局、その子は、平和主義で自分から進んで争い事は好まず、できるなら避けてしまいたい子のようでした。
日ごろのストレスがかかり、それがいろいろな場面で攻撃的に振る舞ってしまう、と、いう感じでした。
犬らしい行動を認め、その子の持って生まれたキャラを心底楽しみ、人の想いを乗せない。
今の環境で限りなく犬らしく振る舞えるようになれれば、この子のストレスも軽減されていくんでしょう。
その環境がその子にそぐわなくても、犬はもうそこで暮らしているのです。
人側が、一歩でもいいから犬側に歩み寄ってくれますように…へちまこは望んでいますよ。
だって、やっぱり、その子のことをパパさんママさんは愛してくれているんですものね。
うう~~ん、あんた、やっぱり態度でかいですわ(^-^; でも、なんだな、そこまでそぼに寄らせてもらえるようになったのは、チェシのおおらかさかね。
さて、7月18日に6ヶ月になった、チェシア…。
同族に対する、押しつけがましいネゴシエーションも少なくなり、ちゃんとお願いができるようになってきました。
押しつけがましいフレンドリーさは、時と場合によっては自分の身を守ることができないこともあります。
犬側の犬にとっては、押しつけがましい社交性はうざいっ
そこんところ、分かってきたかな~、チェッちゃん。
社会性と社交性は改めて、違うもんだわいっってね
あんたは人側から見れば、ものすごくかわい子さんなんですけど。
では。
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コメント
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この記事、犬と暮らすための基本が詰まっていますね。 押し付けがましい干渉を嫌うリデルは、犬として至って健全。 干渉という意味では、これと同じことを必要以上に犬に繰り返してしまうのが飼い主ではないでしょうか。 そして終いに犬から嫌がられる存在に・・・(泣)
犬から人に受ける干渉は、基本的には受け入れるべきだとは思いますが、それが頻繁でありすぎる場合は、適時「行動の無視」をすることは同感です。
それにしても、エアコンの前に固まる3頭、集まり方がなんだか笑えます。(^^)
投稿: タローの主 | 2011年7月21日 (木) 23時20分
主さんへ。
いつもコメントありがとうございます。
主さんに記事にもコメント入れようとするんですが、どうも、息子がパスワードを変えたらしく…いつも聞きそびれてしまっています(*_ _)人ゴメンナサイ
主さんに「犬と暮らす基本が詰まってる」なんて言われちゃうと、ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘになってしまいます。
確かにね、過干渉は人の子もダメにしますけど、犬もダメにするというか、聞いちゃいねぇ~という、犬になりかねないんですよね。
犬にずぅ~~と、語りかける人っていますけど、そういう人の犬ってイライラしていることが多いような…感じがしてます。
とかいう、へちまこもたまぁ~~に、リデルの首っ玉に抱きついて『すきすきすき大好き~』とかいって、リデルに辟易されていますが、我慢してくれてる?もしくは諦め?の、ため息をつかれてます
>犬から人に受ける干渉は、基本的には受け入れるべきだとは思いますが、それが頻繁でありすぎる場合は、適時「行動の無視」をすることは同感です。
へちまこも同感ですね。
受け入れなくてはならないものとうけ入れなくてもいいものの、区別をちゃんとしておかないとね。
勝手に狩りするような自立はいらないけど、独りで遊んでいられるような自立は犬にも必要だと思っています。
>それにしても、エアコンの前に固まる3頭、集まり方がなんだか笑えます。(^^)
でしょでしょ❤
この並び、変わらないのね。
ワンダーは、この女どもの集まりには絶対近づかなかったんですけど
(チェ、女どもが固まりやがって~という感じです)
チェシアは、甘ったれだから入りたい。
で、チェシアが先にリデルの所にいてしまうと、リデルは「どけっ!」なんてこと言わないんですよね。
人だけですよ、犬だから「どけっ」っていうの。
相手がどくのを待つか、ネゴシエーションにもっていくか、遊びに誘うふりして(チェシは頭が未熟だからすぐに乗ってしまって明け渡すのね)だますか!
犬って、良く物事観てるなぁ~と、感心然りです。
投稿: へちまこ | 2011年7月23日 (土) 11時03分