人社会への社会化は大切だと、痛感。
昨日、ザンブリの中ボランティアの仲間と急きょ「一般社団法人 ランコントレ・ミグノン」の、東金シェルターへ行ってきました。
ボラの特質上、行けるときに行くことのできる人間が行動を起こしてくれるので、へちまこはお迎えに来ていただき東金シェルターへ同行。
先月と同様、フリースラインドハーネスのトレーニングセッションの続きです。
「ランコントレ・ミグノン」のシェルターへは、先月、FLHを携えて、ハーネストレーニングにお伺いしていました。
シェルターでボラとして活動する会員さんに、フリースラインドハーネスでの犬のトレーニングに慣れてもらことと、そのトレーニング方法均一化、そしてフリースラインドハーネスによる犬のリハビリです。
へちまこのところで、お買い上げいただいた犬飼い人さんたちには、以下の説明書きをお渡しいています。
FLHとPFHは獣医師とレスキューセンターが推奨しております(英国において)
幅広く厚いパッド(フリース)が付いたストラップは、ソフトで快適
愛犬の健康と幸福度の向上にすばやい効果
・ 喉と首の敏感なエリアの痛み、窒息、ケガを予防します。
・ 過剰反応や望ましくない行動の原因となる、不安やアドレナリンのレベルを抑制します。
・ 他の犬の近くでも、平静で自然かつバランスのとれたウォークが可能になります。
・ 頭部が地面に届くので、自然なウォークと嗅覚本能を促進し、よい精神状態を保てることができます。
・ 皮膚のこすれ、摩擦、痛みや毛のもつれを防止します。
また、次の症状を待つ犬にも最適だと言われています。
・ 敏感な皮膚感覚の犬
・ 高眼圧による目の病気を持つ犬
・ 気管疾患を持つ犬
・ ケンネルコフ後の敏感な喉
・ 脊髄空洞症の犬
・ 首の手術後
・ パーフェクトフィットのスタイルは、前肢断脚の犬にも装着可能
シェルターでの暮らしは、どの子も少なからずストレスがあるのではないかと思うので、なるべくカラー(首輪)を使わず、ハーネスでのトレーニングを推奨していきたいと思っています。
その第一歩が、「ランコントレ・ミグノン 東金シェルター」なのです。
福島シェルターでの犬の扱いがあまりにもひどく、また、そのひどいということを犬を扱う人々が認識しながらも、改善してくれないことが多いと言います。
現場で活動するボランティアの努力や頑張りは、へちまこもわかります。
だからといって、犬への扱いが、いまだに一年前と変わらない現状を「犬だから仕方がない、福島の犬だから仕方ない」では、済ませられないと思うのです。
都会で飼われる犬とは違う、と、現場の人間と飼い主の認識が、せっかく仮設で暮らせるようになった犬たちの首を絞めることになるのです。
この日、へちまこは一頭の保護犬をモデルFLHのトレーニングをお伝えしてきました。
この子は、ペット可にになった仮設で暮らしていたのですが、隣の苦情でシェルターへ戻ってきてしまいました。
元は外飼いの犬であったのだろう…
狭い仮設でケージでの暮らしは、この子にストレスを与えただけなのか、しっぽを自分で噛みちぎっていました。
そして、吠えてうるさいという苦情…
それになす術のない飼い主はシェルターへの保護を願い出たのだそうです。
この子は、飛びかかり、落ち着きがなし、食いちぎらるような勢いで食べ物を人の手から奪い取りますΣ(゚д゚lll)アブナッ !
ガンガンに引っ張り、人を認識して歩くとか、ゆっくり散歩するなんてことは皆無のようで、
この上なく穴掘りを好み、木の根や竹の根?を掘り当てればガツガツと食いちぎります。
その間、名前を呼ぼうが、言葉をかけようが一向に気にしません。
まさしくの野の犬…なのか?
飼い主はかわいがってたことは確かなようですが、人と暮らす上での人へのルールとかマナーとかは、、なにひとつ教えていない状態。
脚をかけてもかわいいとか、顔に飛びついてきてもかわいいとか、ガンガン引っ張り散歩でもかわいいとか・・・
独りよがりななかわいがりが、この子の6年間なのです。
譲渡を考えるにも、これではお世辞に人の社会に安全で安心な犬とは言えません。
人も犬にとって安心で安全な存在にならなければならなうように、へちまこは犬にもそれを望んでいます。
それでなくてはこうした不測の事態の時に、その子の未来をいち早くつないであげられないからです。
えっ、かわいい笑顔ではないですか・と・・・
そう、FLHに付け替えた途端、過度の引っ張りは緩くなり、陽性強化と犬に自分で正解を出させる方法でトレーニングした、一時間後がこの表情です。
かわいい顔したボクちゃんでしょ。
実際になにをしてもかわいいと(でも外飼い)育てられたので人には慣れています。
この表情を引き出すには強制的なトレーニングは必要がないと思うのです。
そして、落ちつきのない犬こそ、自分で考え、その答えを見つけさせるというやり方が必要だと思うのです。
だって、よく考えることって、落ちついて考えないと正解を引き当てることはできないですよね。
この子も、最初は、穴掘り、グルグル、ガンガン、マーキング、飛び付き、噛みつき・・・
でも、後半は、人を見れば指示なしで、スワルということができるようになり、人の手に噛みつくことなごほうびをもらえるようになり、下ばかり向いていた顔も上がり、人とのコネクションを自分から求めるようになりました~~ふぅ~ヤレヤレ(;´▽`A``
過剰な誘導やマグネットは犬の自分で考える力を奪います。
マグネットがイケナイとか、誘導がイケナイとかではなく、その犬に求めてほしいモノによって、使い分けられないと、人が食べ物依存になってしまと、思うのですよ、へちまこは。
さてさて、このボクちゃん。
噛みつくかないようになったから(人の手、指、と食べ物を見分けてくれるようになった)今度は、噛みの抑制に取り掛からねばね。
今日、きっと、この子、トレーニングしてもらってると思うけど、昨日のことは0.5%ぐらいだと思うのね。
忘れているのを人がまた引き出しながら、今日は1%に、そして毎日継続して確実性をはぐくんでほしいと思っています。
そして、多くの犬飼い人のみなさん、独りよがりな犬の扱いはやめて、人社会への社会化をして下さいね。
でないと、周りの人も犬でもって不幸になるんですよ。
犬でもって幸福をお伝えしたい犬飼い人さんは、せめて、やたらと吠えさせない、やたらと噛まない、という、人社会での最低限のマナーやルールは犬に教えてあげてください。
この子の新しいご家族になってくださる方は「ランコントレ・ミグノン」さんへ、おたずねくださいませ(ちゃんとコネクショントレーニングできますよ、この子)
では。
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