11月27日に川崎市宮前区役所で行政主催の「犬のしつけ方講座」の講師を務めてきました。
後日談ばかりになってしまってますが、気が向いたら読んでくださいませ。
この日はリデルを同伴しました。
写真は一枚も撮らなかった
仕方がないので話だけです。
リデルは来年で7歳になります。
早いもんです…お調子者か、と思われていた子犬期~青年期が過ぎてから、どうしたわけか他の犬への優位性の見せつけ方に不安を覚えたあの日から、5年。
強制的なオビディエンスの必要性も視野に入れて置きましたが、いろんな方に出会う機会に恵まれ、強制的な訓練方法とは程遠い方法で我が家の家庭犬に育ちました。
そして、今回の講座への同伴で、リデルの社会化は完了しているモノと、へちまこ判断したのです。
そう、リデルはとてもいい子でした(手前みそであって鼻に衝いたらごめんよc(>ω<)ゞ)
(あ、やっぱり写真載せます。記事とは関係ないけどね、チェはボールがほしいんですけど、占有権はリデルです。犬の社会のルールをわきまえていますね)
さて、近ごろこういった講座でトンと口にしていなかった言葉を思い出しました。
いちばん最初の大切なヒト社会への社会化とは…です。
それは、ご近所さんと仲良く…そう、一番重要な社会化はご近所さんへの、犬を迎えたことのアナウンス。
または、引っ越し先での犬がいることへのアナウンスなんだと、へちまこは胸を張って言えます。
特にペット可の既得権がある集合住宅でも、「犬を飼うのは認められているから、飼うのは自由、だから挨拶しなくてもいい」と思わないことだと思いますよ。
昔からいう、向こう三軒両隣 というご近所さんには必ず犬を紹介しておくことです。
そして、常々「犬がいてうるさくするとは思いますが、留守の時に吠えていたら教えてください」とか、「まだ子犬でしつけができてません。ご迷惑をかけるかもしれませんがよろしくお願いします」とか、伝えるのです。
特に集合住宅の方は、直接階下になるお部屋の方、同じフロア、両隣の方にはその配慮が重要な意味を待つようになります。
そして、どこかへ出かけたら、何でもいいんです。
気持ちですから、お土産を持参し「いつもご迷惑をお掛けして…云々」と、お伝えするのです。
また、地域の集まりや掃除や町会の持ち回りの仕事や、奉仕活動に毎回とは言わないけど、お手伝いに顔を出しておくべきだと思います。
ところで、へちまこの近所のオジサンは犬が苦手です。
大の大の苦手です。
が、へちまこんちの犬には優しいおじさんで、お散歩などで犬連れで出会うと必ず声をかけてくれます。
「お、お散歩かい?大変だね、大きいから。でも、お宅の犬はみんなおとなしくて、良く家内と犬が3頭もいるとは思えないって言ってるんだよ」と、話しかけてくださいます。
が、オジサンは犬が大の大の苦手ですから、犬たちには触ることはないのです。
でも、へちまこはそれでいいと思っています。
下手におべっかで触ろうとしない人の方が犬にとっては安心なものですから。
オジサンはもう定年で家にいることが多いです。
へちまこが外出から帰ってくると、たまにオジサンが外に出ていて「犬が吠えていたから、どうしたのかと思ってね」と。
「すみません、うるさくして。」と、へちまこ。
「いや、いいんだよ。ほら、3年前、裏手のSさんところ空き巣が入ったじゃないの、それで心配になって。ほら、お宅の犬、あまり吠えないから。何かあったのかと思ってね。あ、犬がうるさいとかじゃなく、この辺の番犬だと思ってるから」
おおお、へちまこ、感激しました。
社交辞令でもいい、遠回しの犬が吠えていたことを気付いてほしいと伝えているンでもいい、とにかく、我が家の犬の存在を認めてくださっているのがうれしいじゃありませんか!
へちまこは、このオジサンに犬が一頭増えるつどに、新しい家族としアナウンスしてきました。
そして、子犬に触りはしないけど、このオジサンとへちまこが穏やかに話をするところを耳で社会化し、流れてくるオジサンの匂いの社会化をし、オジサンの姿を眼で体験させてきました。
多少の吠えでも、大目に見てくださるよう、そしてそれに甘えすぎないよう、自戒しながら。
犬が苦手な方はその所作に何気に現れたりします。
そのぎこちなさに犬の方が慣れなくては、社会化とは言えないと思うのです。
犬嫌いな人だから吠えられる、懐かない、吠えられて当たり前と思うのは、もうそこで犬の人への社会化の扉のひとつにシャッターを下ろしたようなもんだと思うのです。
生理的に犬が苦手だ、という人はどこにでもいます。
あのティアハイムで有名なドイツだっているはずです。
犬が苦手だと思う人の権利だって、あるはずですから。
その人たちに、この犬なら大丈夫だと思われるような社会化ができてこそだと、へちまこは思っています。
生徒さんの犬でどうしてもホームレスさんや作業着の人に吠えかかる、という相談がありました。
どのように対処しているのか訊くと。
ホームレスさんや作業着の方から目をそらすように食べ物で誘導するのですがその時は吠えやむものの、出会えば同じだということでした。
誘導できても、その時に吠えやませることはできても、それは一時しのぎにすぎません。
本当に社会化ができていれば、人の社会のあらゆるものへの過剰な吠えがなくなるのが普通です。
またその対処方法がその犬にあっていれば、やはり、吠えかからなくなっていかなくてはおかしいと思うのですが。
でも何ヶ月もその状況だというので、へちまこは…
「うん、なるべくその方たちに挨拶しようよ。毎日出会えるホームレスさんなら挨拶しよう、作業着の方にも和やかに事情を説明し、犬にそれを見せながらごほうびをあげてみよう」と、アドバイスしました。
すると「えええーーーーッ、怖いし、嫌です」と。
「そこよね、そこ。嫌なのは○さんでしょ?」
「う
、そうなんですね。だからか…」
生徒さんは妙に納得してくれました。
後は、生徒さん次第です。
犬の人の社会での不適切な行動を変えたがる人は口々に犬の困ったところを言います。
でも、その方の口から出るのは、犬をどうしたらいいのか?ということばかりで、自分の考え方を変えるということに気づかないことが多いのです。
犬の行動を変えるために、犬の行動学をベースにしたトレーニング方法は受け入れる方は多いのですが、人の社会への社会化の根本、自分の人社会への社会化だと思う方はなかなかいません。
かくいうへちまこも、人見知りな方だし、友だちは少ないし、できればひとりで好きな図鑑などを見ていたいし、けっこなヲタクだったりしますヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ
それでも、犬を変えるにはまずは自分から、ということを学んでからは、実践してきたわけです。
今では、講師という立場で人前に出てもドキドキしなくなりました。
生徒さんは、その後、愛犬のためにホームレスさんや工事現場の方に、率先して話しかけ、挨拶し、犬の事情を話していたようです。
数ヵ月後、街角で見かけたこの生徒さんと犬は、見事に変身を遂げていたのです。
犬に社会化を、という前に自分の人社会への社会化は大切ですね~という見本です (o^-^o)
そして、ご近所さんとの良好な関係は、災害時に犬の命を守ることもあります。
あの家には犬がいたはずだと、気にかけていただくためにも。
吠えてうるさい、迷惑だ、という苦情が来てからでは遅いのです。
見たことも触れたことも、まして家族の一員として紹介されていない犬のことをわかってはもらえないものです。
ご近所との軋轢や齟齬を生じさせないためにも、そして、堂々と、犬という家族がいることを胸を張って伝えることができる、犬の保護者になってほしいと思っています。
では。よりよい犬との暮らしのためにご近所さんと仲良くね

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