5月20日のシロ。
(まなざしが優しい・・・シロ)
5月20日、センターのシロくんに会ってきました。
シロくん、夏も近づく八十八夜になると皮膚が一気に悪くなるのですが、精神面では落ち着いていました。
シロのキャバシティーもますます広がり、不安や恐怖を与えない人間なら受け入れてくれるようになってきました。
最後の写真、シロくんどアップは、今までカメラに近づくことなどできなかったシロくんの大きな一歩なのです(笑)
川崎市動物愛護センターでは、どんなに噛んでくる犬にも伝えることはただひとつ、『私たちはあなたたちの敵ではない』ということ。
私がここへ関わりをもって既に16年。
当初はチョークチェーンありき、期限付き殺処分ありき、成犬譲渡なんて考えられず、市民からの子犬がほしいという要望に他県から子犬を引き取ってまで譲渡していました。
その頃は、犬舎に犬がいても水で洗われ床はびしょびしょ。
どんなに安全な犬でも施設外の散歩は許されず、ストレスに配慮なんて考えてもくれませんでした。
それから、徐々に新しい情報、新しい考え、新しい動物福祉へシフトし、現在は犬にはハーネス、スワレや脚側よりも人間への親和性の回復を礎にケアをしています。
(初対面に近い職員さんからおいしいものをもらうシロ)
犬の問題となる行動のいくつかは犬のストレスレベルを下げることで、解決されることもあります。
センターという特殊なところへ、犬の意思とは関係なくぶちこまれた犬たちの混乱や不安や恐怖は過剰なストレスをかけしまいます。
ストレスは噛まない犬でも噛む犬にてしまうことも往々にあることです。
隣り合わせになる犬の相性を考え、視線を遮断するために犬舎やサークルには覆いをかけ、散歩に出す順番にも配慮するようになりました。
犬舎から出すときは、犬の意思を尊重し、以前のようなチョークチェーンで引きずり出す、釣りだすということはご法度になり、犬が納得するまで待つようにしました。
ストレス軽減のため、犬舎から出す、散歩する回数が多くなりました。
噛むという行動ひとつだけに目を向けしまうと、噛まない犬が安全な犬になりがちですが、噛むと殴られる、噛むと体罰があった犬はどこかでストレスを抱え込みます。
体罰を使えば、同じような体罰を加えられる人間でないと噛むという行動は抑えられなくなります。
犬が思い上がっている、犬が上にたっている、犬が飼い主をバカにしている…
これらのすべての表れている行動は人間の思い込みなのです。
それらは犬のおかれている環境や状況への配慮は一切ない、優しさの欠片もないことなのです。
不服従に犬がなるとき、それを不服従と思うのか、それとも学習によるものなのか、環境なのか、犬側に立って考えられるボランティア・トレーナーでありたいと思って、センターに関わってきました。
そして、収容されてしまった犬たちから学べたことは、いついかなるときにも彼らの敵にならないことなのです。
(ねぇ、いつもそれを顔の前にするけどなに?)

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