フリースラインド・ハーネス&パーフェクトフィット・ハーネスのご質問へのお答え
英国の犬の攻撃性問題行動のスペシャリスト、アンジェラ・ストックディエルが日本に紹介した、サリー・ホプキンズ考案のフリースラインド・ハーネス&パーフェクトフィット・ハーネス。
アンジェラがフリースラインド・ハーネスを日本に伝えた日から、約10年の月日が流れました。
10年です・・・なので、あのころ1歳であったリデルは、この3月で10歳を迎えました。
早いもんです。
当時は、リデルの同族へ対する威圧的な行動が、不安で不安で、ハーフチョークの首輪を使ってながらも正の強化でのトレーニングにくじけそうになり、嫌悪刺激首輪を使えば、どんなに楽だろうかということが脳裡を横切っていました。
そんな悩みの中で、アンジェラとサリー考案のフリースラインド・ハーネスとの出会いは、リデルのみならず、へちまこの後退しようとする思考にストップをかけてくれました。
犬には首輪という常識から、『犬には、とりあえずハーネスを』という、考えに変わりました。
それまでは、力の強い犬には首輪、ハーネスなんてとんでもない!
指示に従わない犬にはチョークチェーンやプロング・カラーに強制訓練で、リーダーウォーク。
首から上をコントロールできなければ、犬を支配することができないと、信じこんでいた日々・・・
常にヒールポジションで歩かせ、首は下に下げさず、匂い取りなどとんでもないという、犬のしつけのおかしさに気付きだしたら、もう止まらない、犬のしつけの常識を覆すレールに乗ってしまった(笑)
究極は、犬の自由な犬語の表現を阻害しないという、犬のからだにやさしいハーネス愛用者となった自分が今の常識となった。
へちまこは、様々な犬が、首輪からハーネスへ転向しただけで、問題な行動というものが目立たなくなるのを何度も見た。
それは、リデルとて同じことで、現在に至ってます。子犬ちゃんにも安心!
サリーが、人間の子どもの足がすぐに大きくなって、靴が合わなくなれば親はすぐに買え換える・・・子犬のハーネスもそうあるべきと説いています。そのような考えの飼い主さんになってほしいなぁ。
さて、前置きが長くなりましたが、フリースラインド・ハーネスを使用しても、犬の首を刺激しているようで、犬が苦しそうにゲエとなりますという、質問が寄せられてきてます。
近ごろでは、英国のサリーのサイトからネットで直接購入とか、日本国内の通販のお店でも(Sala LabさんやHonde Hokさん以外のへちまこの知らないお店)購入できるようになりました。
FLH(フリースラインドハーネス)は、ざっくりとしたサイズであるものの、カバーする犬種は幅が広いですが、明らかにそのFLH、あなた犬には大きすぎ、またはその反対というのもあります。
で、まずは、サイズをきちんと合わせること。チェックしてみてください。
犬の身体にやさしいハーネスでも、サイズが合ってなければ、何にもなりません。
リデルは体重17.5~18kg、胴周り61cm、首の付け根41cmです。
4号、ぴったりです。
フロントのY字の部分ですね。
犬の胸のとんがった骨をちょうどカバーする位置が理想。
画像では、へちまこの指先が隠れているところに、リデルの胸の骨があります。
この位置が背中のDカンにリードを着けて引くと、大きく上にずれれば、骨の位置から外れ、犬の喉を刺激します。
つまり、大きいということですね。
サイズが小さい場合は、この胴周りというか、内側に入り込むというか、犬の脇に干渉しすぎ、犬の前脚の動きを阻害しているのも多いように思います。
画像では、前脚の付け根から指1本~2本ぐらいの離れていることが理想。
ここが合ってないと、脇が赤く擦れたりします。
ぴったりと着けるハーネスでないので、余裕はこんな感じです(指3~4本、0号~3号は2~3本目安)
この緩みは胴周りも同じ。
脇のサイズが合ってない、合わせてないと、胴周りのラインがリードを引いたときに大きく下方にずれ、胴のラインが柔らかい腹回り下がりすぎて、犬が不快を感じる原因になることもあります。
上の画像だと、どんなにリードを下方に引いても、背中の正中は大きくずれませんし、首もサイズが合っているので、胴周りのラインはこの位置からずれません。(胴周りのサイズ調整は定期的に点検)
大は小を兼ねるとは言いますが、首のラインがずれれば、肩のラインもずれるわけです。
肩の動きを阻害するようなずれは、やはりお薦めできません・・・。
ネットで上がるFLHの装着画像でもよく観るのが、下方に大きくずれているタイプ。
リデルのような犬の標準体型な犬種ですと、FLHは合わせやすいですが、イレギュラーな体型の、ブル系、短頭種系、サイトハウンド系、あと雑種で頭が小さく体が大きいなどのタイプは、やはりパーフェクトフィット・ハーネスをお薦めます。
40㎜です。
体重27~28kg。
胴周り 73cm 首回り48cm。
トップ:L フロント(Yの部分)S ガース(胴の部分)M です。
3つのパーツを組み合わせて、その犬の骨格に合った(フィット)ハーネスをカスタマイズします。
パーツのバリエーションは多いですよ~。
だから、様々な犬種や体格に対応できるようになっています。
サリーも、力の強い大きな犬にはFLHよりも、強度の面で安心なPFHを薦めています。
5号や6号のFLHは動きの穏やかでのんびりとした犬には向きますが、力持ちの引っ張る傾向の犬には、不向きと思われます。
HUTSGは、サリーからサイズの合わせ方や注意するポイントを学んでいますので、参考になればと思います。
で、もっと力持ちさんには、バランスハーネスがお薦め!
http://www.balanceharness.com/balance-with-buckle-neck/
これも、胸の骨の位置で装着ですし、毛量の多い犬だとフリースという素材で毛玉になりやすいので、これをお薦めすることがあります。
軽くて、耐久性はサリーのハーネスよりあります。
水中でも平気!
フロントにはDリングがあるのでダブルリードにもできます。
では・・・あなたの犬も、良いハーネスに巡り会えますように。
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コメント
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先日は偶然?にもアドバイスいただけて感激でした。
参考になります(^^)
記事を見ながら調整してみますネ!
投稿: マミタス | 2016年3月31日 (木) 00時09分
マミタスさんへ。
すっかりお返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。
参考になりましたか!
それはとてもうれしいこと!!!
今後とも、末永く、ハーネスユーザーでお願いします。
投稿: へちまこへ | 2016年4月14日 (木) 09時16分