「正の強化」の歴史は裏切らない!
エ~~~~~ッ、もうかえるの?コメちゃん、ここは入りびたるところではありませんよ(笑)
コメットを某市動物愛護センターから迎えた当初、獣医医療やトリミングなどは、コメットにとって命の危険を感じるほどの人間からの脅威でした。
元の飼い主がどんな育て方をしたのかは、もうわかる術はありませんが、人間社会でのいろいろな物事に、慣らしてこなったことは確実でした。
目薬→殺される...
ブラッシング→殺されるか不快
爪切り→殺される
足ふき→殺される
投薬→殺される・・・
(普段は脚を触ろうが、口を触ろうが平気なのだが、ひとたび診療行為や拘束、水ぬれされるとなるとものすごい抵抗と反抗に遭います(笑))
自分の命の危険を感じるものがたくさんで、そういう犬にありがちな、持病持ちであったりするのです。
コメットには自分の涙でかゆくなるというアレルギーがあり、毎日抗ヒスタミン剤の投与や目薬や眼軟膏が欠かせません。
うわあああ。。。メンドクサイと正直思いました。
そうなんです、メンドククサイ犬でありました。
年齢だって、そう若くないだろう。
何年もこの状態で暮らしてきたんだろう。
トラ刈りや毛玉、伸び放題の爪・・・人間にはほとんど警戒心をもたなかったけど、過度にすり寄り、過剰に興奮し噛んでくる、頭にかざされる手に身をすくめ(叩かれてた?)、大きな声に怯える様は安定しない人間と暮らしていたことを物語っていた。
で、獣医医療とお手入れ系は長~~~~い目で正の強化をコツコツ積み立て。
そんなんで1年と7ヶ月・・・なんと!
昨日は、動物病院に歩いて自分から入り、自分で待合のソファーに飛び乗り、実にお行儀よくフセます。
コメットの行動が自信によって裏付けされているのがわかった瞬間です。
うれしい・・・「正の強化の歴史は裏切らない」を実感できることは、自分にも強化の歴史を積んでいるようなものだから。
コメットは、診察の時にも自分の言葉で「いま、準備中、ちょっと待って」と先生に伝え、先生もそれを待ってくれました。
準備が整ったコメットは、自分で先生に近づき、目を診察させ(ほら、あの光あてるのも平気だった)てくれたのです。
診察が終わると「やったーーー!」と言うかのように、ソファーに再び飛び乗り、美味しいものを要求。
ええ、上げますとも!上げますとも!
スペシャルも(笑)
そして、なんと!
すべてが終わり動物病院の外に出たら、動物病院に後戻りしようとすらするのです。
保護犬はその履歴がわからず、暮らしていた元の飼い主の影響を多大に受けています。
それが良い方向のものならいいのですが、残念なことに「どーゆー育て方をするとこうなるんだ?」という犬がいるのは否めません。
犬の社会化が大事といわれ続けてずいぶん経ちますが、その実、あまり浸透しているは思えない犬たちに数多く出会います。
獣医での診療は人間のためではなくその動物のためですが、そう思うのは人間だけです。
あなたのためにしてあげているということが前面に出れば、嫌がっている・・・命の危険を感じるほどの恐怖を感じていることを忘れがちになります。
そなると、犬は必死の抵抗や反抗をしてきます。
噛まない犬が噛むようになり、怯えることのなった犬が怯えるようになります。
犬の問題行動といわれる多くのものが、実は飼い主やその家族、またその周辺の人間の行動や行為が引き起こしているのです。
あなたの「犬のためを思って動物病院に連れてきてやっている(愛)」は、犬は理解できないことなのです。
その犬たちに愛情よりも必要なのは、不快な恐怖を感じないで受け入れてもらえるよう、積み重ねる「正の強化の歴史」なのです・・・自分も強化受けて楽しくなるよ!

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コメント
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初めまして。
いつもこちらのブログから、色んなことを学ばせていただいています。
この記事を読んで、実家の犬と少々被るところがあり、
何の面識もない仲で不躾ですが、相談に乗っていただけないかと思いました。
お時間のある時で構わないので、メールででも詳しいお話を聴かせていただく事はできないでしょうか?
投稿: ellie | 2016年10月31日 (月) 02時37分
ellie さんへ。
コメントありがとうございます。
ご事情はわかりました。
当ブログ、左サイドバーの一番下に、メール送信があります。
そちらに、ellieさんの実名とご愛犬の実名と年齢、性別と具体的なご質問をお寄せくださいませ。
お力になれるかはわかりませんが、微力ながらお役にたてることもあるかもしれないので、お気軽にどうぞ!
投稿: へちまこ | 2016年11月 1日 (火) 00時07分