Liddell The Teaching Dog「衰えない感覚のために」
2015年のクラスの様子。たくさんの情報が読み取れる。アンジェラの講義は画像の洪水。その講義がまた聴ける。犬が犬によるときに頭を下げるのは?偶然なのかどうか?行動は情報なのでその回数にも注目する。尾の左右の揺れの違い、背負い方、尾の位置。
≪本文と画像は関係ありません≫
15日は、久しぶりにティーチングドッグで活躍だったリデル。
若いハスキーのお嬢さんと野犬出身の6ヶ月と11ヶ月、元保護犬の小型犬さん。
リードスキルも合わせてレクチャーし、犬がリードを引っ張ってるのではなく、人間がリードを引き戻しているから、犬がリードを引っ張るという、負のスパイクから、みなさん抜け出せそうです。
特に小型犬の飼い主のみなさんは、市販の120㎝リードをそのままお使いの人が多く、ハーネスでも小型犬は身体にいつも上へのテンションがかかった状態。
いつも引っ張られているような身体への刺激は、速足や吠えかかりという行動に現れているのかもしれません。
試しに3mリードに交換したら、ピタリとリード引きが収まり、自分で決めた間隔で飼い主さんの傍にちゃんと、佇みます。すばらしーー
しつこい吠えも徐々に収まり、落ち着いた行動も増えました(^-^)気づかないふりをする回数・・・匂いかぎの提供さえ、意図的に犬的な無視を使うかもしれない・・・
さて、野犬組と超ハイテンションのハスキー。
ハスキーは同族へのリアクティブがありますが、恐怖からではなく、とにかく同族と触れあいたい、遊びたいという大興奮系。
そのパワーに押されて、ご近所では避けられてしまうということです。
リデルとの初対面もガンガンと突進し、リデルからのきつい一喝で狼狽える、狼狽える。
どうにかお近づきになり関わりたいという、同族を強く求めているのです。
野犬の子犬ちゃん6ヶ月との遊び方も、リデルからの指導が入りますが(とにかく乱暴)
クラスの終わりごろには『このぐらい?こんな感じなら?』と、自分で力のセーブをするようになってきました。
リデルの視線が、ハスキーの子犬に集中し過ぎてそのまんま高いテンションで、遊び出そうとするハスキーの行動をうまい具合にカットさせます。
野犬組の2頭は、天然犬語でリデルとの挨拶も、無関心さを装うことも、さすがに上手。
リデルの同族への公平さは健在で、この日もハスキーの乱暴さが収まれば子犬との遊びを許容します。
常に子犬の保護に回るのかと思うと、そうでもなく、パピーライセンスが切れかかった子犬へも、犬としてのティーチングをしていました。遊びと遊びではないボーダーラインは?これさえもわからない飼い主がドッグランで犬を自由にし過ぎてないか?自分の犬を守るためにも犬の行動を知ることはとても大事なこと。
ずいぶん前、同じ犬種を飼った人で、リデルと同じように同族を強く求めるので、1年以上、同族との接触をさせず、トレーニングで同族から引き離した人の話を聞きました。
私にはリデルにそれができず、ティーチングドッグの仕事を与えたのです。
与えるのか取り上げるのか。。。人間と暮らすには人間との関係はいちばんなのですが、中には同族を求めてやまない犬もいるのです。
犬の社会は犬にしか教えられない。。。久しぶりのリデルのティーチングを見ていて、アンジェラの言葉を反復しました。
犬は人間の社会で生きていくわけですから、犬のことを無視できる犬の方が安定し安心な暮らしができるのかもしれませんが、私たちが同族を求めるように犬たちにもそれがあるのかもしれません。
犬同士も人同士も、同族の関係をうまくやるスキル、うまくやり過ごすスキルは同種のほうが断然にうまくやっているように思います。
私は、アンジェラに出会わなければ、犬によりやさしいと思う方法や道具の選択が今のようにできなかったかもしれないし、アンジェラは確実に10年前に「犬にハーネス」を、伝えた第一人者です。
そのハーネスも、どこかを締め付けたり、身体に何かの刺激を与えるようなハーネスではなく、とにかく犬の言葉(ボディ・ランゲッジ)が良く分かるようにすること、犬が自由に話せるようにするためのハーネスでした。
犬の行動を知ることは、犬の言葉を知るひとつの大きな扉でした。
その後に続く、犬のストレスのこと、人道的な犬のトレーニングや道具のこと、エミリーやグリシャのBATへ続く道は、アンジェラから続く道なのです。

2017年、再来日のアンジェラに寄せて・・・

にほんブログ村
最近のコメント