バケットゲームのチラグさんのセミナーへ行ってきました!
おーい、トオイジャネーカ・・・
4月7日、8日【どうぶつ愛護団体the Voic】主催のセミナー『チラグ・パテル氏セミナー 犬のOKサイン、あなたは見えてますか?』を聴講してきました。
日本ではまだまだ無名なチラグさんではありますが、なかなかの大物。
ロンドン最大の犬のレスキュー団体”Dog Trust"のTraining&Behaviorのアシスタントヘッドを務めたこともある人
動物行動コンサルタント国際協会にオウムの行動コンサルタントとしても 認定を受けています。
そしてチラグさんと言ったら、Bucket gameで有名でご存じな人も多いと思います。
ハズバンダリートレーニングにバケットゲームを組み合わせた方法が斬新ですね。
このセミナーの2間のうち、このバケットゲームに触れたのは、最終日のほんのわずかな時間でした。
チラグさんの講義は初っ端からABAの講義をみっちり聴くこと・・・でした(いいのですこの分野、何度聴いても面白い)
いつも同じ講師からABAの話を聴くのもいいのですが、まったく違う講師から同じテーマで講義を聴く・・・
そこにずいぶんな違いがあれば、それは科学ではなくなるのですが、ここ数回聴講している講師の話とチラグさんも講義にも大きな違いはなく、人にも動物にも公平な「行動の科学」は私たちに大きな功績をもたらしていると実感できた機会でもあります。
さて、チラグさんの講義にはつどつど、コモンセンスとサイエンセンスという言葉が出てきました。
コモンセンス・・・は、ナンセンス!(少なくとも犬にとってはね)
コモンセンス(人間界の常識)を当てはめて犬とことを考えるのはやめて、きちんと科学の目を持って考えていこうというのがサイエンセンス・・・
これは【目には科学を心には愛を】にも通ずる言葉ですね。
昔の常識を犬に当てはめて考えることの愚かしさは様々あります。
折しも、このブログの前編を書いている最中にTVで「戸塚ヨットスクール」の戸塚宏氏を呼んでの番組がありました。(4/26)
内容は、お決まりの体罰は教育という話ですね。
教育には体罰が必要で問題を抱える子どもには「恐怖」「驚愕」が必要で、それを繰り返すと体罰を加える側に「怒り」が起き、それが今の境遇を乗り越える原動力になる?
つまりなに?繰り返し与えられる体罰に怒りが生じ、それが腐った性根を変えるみたいな?
ごめんなさい。。。理解できません(昔のスポ根?とか、おしんの時代?)
戸塚ヨットスクールの今に興味があり視たものの・・・バカらしくてやめました。
へちまこもここ数十年、犬と体罰の問題には良くぶち当たりますが、その多くが科学的根拠のない「体罰は愛情論」でした。
犬への体罰はいろいろありますが、チョークチェーンやプロングカラー、電気ショックカラーもここへ含まれると、へちまこは考えています。
絵も上手な、チラグ画伯・・・お隣の人は知る人ぞ知るお方ですね
それと、犬は人をなめてかかる、上下関係、序列・・・これらも今は科学的に否定されているのに、未だにしがみつくトレーナーも犬飼いも多い。
その中にも犬には首輪というコモンセンスは根深いですね。
特に愛があれば体罰が許されるコモンセンスなど、犬と人の関係には必要はないのです。
ただ、科学は一つの分野で、それですべてを解決できるわけではないのですが、だからこそ私たちは犬の行動を観察する必要があるわけなのです。
私たちは、犬を家族の一員と言いつつ、何か問題が起きれば、犬を奈落の底に突き落としてはいませんか?
咬んでくる犬は性根を叩き直すためと、戸塚ヨットスクール並みの預託訓練に預け、誰も味方のいない孤独の中で愛があるという暴力にさらしたり・・・
犬だから長時間の留守番はOKという常識で、長い孤独や狭いケージ、サークルに閉じ込めたり。
おそらく、人間の子どもにそれやったら、虐待でしょ?ということを平気でやってませんか?
それでいて、家族の一員という言葉を使いつつ、犬畜生に転落させるのは、犬から見たその家族なのですから。
勝手に訳してくれたまえよ・・・
サイエンスセンスは犬にも人にも誰にとっても共通の常識。
そうなのですサイエンセンスは誰もが共有できる常識なのです。
先ほども記したように、科学にすべての答えがあるわけではないのですが、もしいま自分の考えていることが、人間側から見た常識(コモンセンス)ではないかと疑ってほしい。
行動が起こるのは何か原因が必ずあるのです。
なまいき、わがまま、思春期、反抗期、下に見ている・・・それらがその犬に関わる人すべてに現れるなら、信ぴょう性はあるかもしれませんが、特定の人特定の環境で起こるのはなぜかを考えることのほうが犬を真に救える人になるかもしれませんよ。
今、犬のトレーニングの世界は人が犬に要求するトレーニングから犬が人に要求できるトレーニングとエンパワーメントに変わりつつあります。
犬に服従心を求めるより、犬が好んで参加したがるトレーニングにチェンジするチャンスは、どの人間にも等しく与えられていますが、その情報にたどりつける航路を見つけられるのは、日本ではまだ少ないかもしれません。
チラグさんの講義で「犬に犬のトレーニングを任せましょう」という言葉がありました。
この言葉に持つ意味を知りたい人は、長い長い「行動の科学」の旅路に着くことになるのです・・・そして、それは終わりのない航路です。
さあ、きちんと勉強したまえよ・・・人間。
チラグさ~~~~ん、もいちど、かもーーーーん
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