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Teaching Dog(センター)

2011年3月 2日 (水)

Liddell The Teaching Dog 123 サヨナラ子犬たち…子のつくすべての存在に祝福を。

20110302_p3023672 明日、全ての子犬たちが旅立つ。

新しい家族に、またはその望みを一時預かりボランティアの人たちに託して。

見て、人を信じている眼。

たとえ、川っぱらで生まれても、ショップに並ぶ子犬たちからは奪われてしまうことの多い、子犬らしい好奇心に満ちた目は、本当の親とは違けど、それに代わるものをちゃんと与えてもらった子犬たちだからなの。

20110302_p3023659 どの子もここへ来た時には、本当に小さかったわね。

ほんの子犬ちゃんだったけど…

忙しい職員さんやボラの人、親に代わって犬として生きていく術を教えてくれるリデルや、善良な一般市民の方々が君たちを育んでくれたのよ。

そら母、この子たちガブガブ噛んでこないでしょ。

これが兄弟や同族との関わりをちゃんと経験している子たちなの。

20110302_p3023660 満面な笑みのそら母。

これが普通の子犬なんですね…ぽつりとそら母が言う…。

そうなの。この子たちは、ごくごく普通に犬との関係も人間との関係も善良に育むことができたからなのよ。

20110302_p3023662 あの、モンスターちび子。すてきな名前もらってたわネ、リデル。

ペコちゃんだって…フフッ、かわいいわよね。

久しぶりにここへ来て少し臆してたけど、だんだんと地が現れて大暴れだったわね。

20110302_p3023671 リデルは、子犬がたくさんの時には監視役で、それほど介入はしないのよ。自分が遊び相手にならなくても、子犬同士で遊んで仲間とうまくやるスキルを身につけなければならない時期なのね。

βなリデルはそれを監視するのが仕事。

それにこの子たち、犬としては何の問題もないけど、ペコちゃんだけは監視の対象のようで…

20110302_p3023670 奥のペコちゃんと子犬の遊びを監視する、リデル。

遊びと本気の境界線を見ているんでしょうね。

ペコちゃんの方がひと月ほど早い生まれなので、そのぶん、脳みその回転や身体の使い方が先取してるから、子犬たちより少し有利なの。

だから、ついつい、押しが強くなるみたいなようで。

20110302_p3023668 きわどくなると、すかさず、どこからともなく子犬の遊びに介入しにきます。

“ルール、守ってる?”(誰かに聞かせてやりたいリデルの言葉だわね~)

見ていて面白いのは、この介入でほとんどの子犬が遊びを中断できること。

誰に教えられたわけでもないのに、これが犬語の世界なんですね。

20110302_p3023665 “おお、きたきた、あのおかた、はいはい、ペコはいい子にしてます。いじわるなんて、よわいものいじめなんて、してませんよ~~”

ペコちゃん、弱腰外交のまろに吠えかかりますが、リデルが近づくと…ピタッとその行動をやめるんですよ。

なかなかの賢さですから、ペコママさん、育てがいのある子ですからね~覚悟しましょう

ペコママさんの芯のある穏やかさが子犬育てにはうってつけですよ。

ペコちゃんの家族になってくださって、ありがとうございますm(_ _)m

20110302_p3023669 まろ、今日はがんばりました。

吠えかかるペコちゃんを、勇気を出して退けました。

まろの大きな進歩です。

以前のまろはただただ逃げ惑うばかりでした。

まろ母もかばうばかりでしたが、母として犬飼い人としての自信がまろに通じたかもね。

いいんだよ、まろ。

悪い子になったんじゃなくて、ちゃんと自分の言葉で自分の思ってること伝えられたんだから。

子犬だからと、やさしくししなくたっていい。

無礼で礼儀知らずなら、君の言葉で伝えればいいのだから。

20110302_p3023663 子犬たち。

もう二度と会うこともないだろう。

20110302_p3023666 少し、大きくなって、日ごとに大きくなって、心も体も大きくなる。

子がつくものすべてが、未来への祝福を持っているのだろう。

リデルは、君たちに何かの切符を渡しただろうか。

犬として生きていける、未来への切符をだ。

20110302_p3023673 いつか、どこかですれ違うことがあるかもしれない。

その時にリデルを思い出してくれるかしら?

君たちを見守り続けた…リデルをね。

20110302_p3023667 ううん、忘れたっていい。

リデルも忘れるだろうから…

でもね、犬として生きることは忘れないで。

犬なんだから、すてきなのよ。

すばらしいんだから。

サヨナラ子犬たち。

世の中の、子として存在するすべてのものに、祝福を。

20110302_p3023661

追記です。

子犬たちのことでは、多くの団体や個人ボランティアの方に手を差し伸べていただき、大変感謝いたしております。

多摩区のボラの方々、ありがとうございました。

しっぽネットさま、子犬たちの掲載、ありがとうございます。

個人レベルでのリホーム先を探して下さった方々にも深く感謝いたしております。

官と民、相容れないことも多々ありますが、収容動物に関しましては官も民もおたがいに力添えをしないとならない時期に来ていると感じた、今回の活動でした。

行政の市民に対する公平さというのは、順番であったり、申し込み順であったりします。でもそれは生き物ではない、紙の上のことなら公平ではありますが、今回のような、子犬のためにより良い飼い主を探すための公平さは失われてしまうのです。

どの子も、なるべくなら屋内で暮らせて、雑種だからと言って外へ出さないで、ジャンケンやくじ引きなんてことで、飼い主を決めたくないし、順番という公平な民主主義も子犬には不公平です。

人の望む公平さは、子犬にとって公平ではない…。

それなら、いっそのこと、民間団体に子犬を託す方が審査はより厳しく、全ての子犬に対してより良い飼い主を探すことができると思うのです。

くま太郎も当初の予定より、条件の良いリホーム先が見つかりました。それも個人レベルでの活動からでした。子犬のくま太郎を70代の人にはどうしても託すことができなかったのです。

犬を飼うこと、生き物を飼うということは、檻に入れ、リードでつなぎ、家に閉じ込め、人の癒しになるためにということではなく、限られた環境でどれだけ自由を与え、その動物を癒してあげられるかだと、へちまこは思っています。

癒してほしいなら、癒してあげないとね。

では、m(_ _)m

2011年2月17日 (木)

Liddell The Teaching Dog 122 子犬♪狂想曲…続きの続き。

20110216_p2163654 さて、ブログをご購読のみなさん、とてもうれしいお知らせです。

前回の記事でリホーム先の募集をかけたところ、くま太郎、シーズーmixのちびたち、レオンが、めでたくそれぞれ家族、または一時預かり先に旅立ちました。

センターでの暮らしは短ければ、短いほどいいに決まっています。

どんなにセンターの職員や、へちまこのようなボランティアが頑張ったって、ごく普通の人との暮らしができる環境の方がいいに決まっています。

あのモンスターちびも、その個性を楽しめ、覚悟して迎えてくださるご家族に出会え、春からは当教室にお通いになってくださるそうです

たくさんの応援メール、ネットのつながりのみなさん、ボラの方々…m(_ _)mで、ございます。

ネットのつながりに関しては、近ごろ、考えさせられることも多かったのですが、まぁ、世の中そんな捨てたもんじゃっないって、へちまこ、気持ちが上昇しました。

心から、感謝、申し上げますm(_ _)m

さて、本日もセンターへリデルと赴きました。

川っぱらの子犬たち、たったの一週間で、またまた大きく育ってました。

この子たちも早くって、思う方もいるかもしれませんが、まだまだ兄弟との関係が大切な時期ですので、あと、2~3週間はここでの暮らしになります。

自分が何者か?どういう生き物なのか?

それは、人間が教えるには難しい世界なのです。

自分はどちらに種属するものなのかを教えてくれるのが、Teaching dogであり、そして、犬は犬であろうとすれば人との軋轢を少なくできるのではないか、と、へちまこは思えるのです。

20110216_p2163639 さてね、この左のしば子。

川っぱらの子犬たちよりも、ひと月ほど大きくて3ヶ月ぐらいです。

ペットショップで買ったはいいが、元飼い主年を取りすぎてて、犬を飼うなんてと叱られたおじーさんの持ち込み…ところが今度は、せっかくお金出して飼った犬だから返せ、とご子息が返還要求…それが先週の話で、その後引き出しに来ると言ってはいますが、まだ来ません。センターも飼い主が明確にわかってる場合の預かりは、きちんと預かり料金いただきます。こんな飼い主からは、高額な請求をしてほしいもんだわっ

この子、まぁ、柴犬らしいと言えば、そうなんですが、やはり、こいつを抑えられる指導者と管理者が必要になります。

前回、リデルはモンスターちびと、くま太郎をメインにティーチーしていましたが、今日は、このしば子がメインでした。

さぁ~て、なぜなんでしょうか?

真ん中の子犬ちゃんがあわてて傍を離れようとしてるでしょ。他の子も散じようとしてますね。

20110216_p2163642 まだ幼いので、仕方がないと言えばそうなんですが、遊びがラフすぎるんですね。へちまこがこのしば子をホールドしても、渾身の力で抵抗し、わめきます。この子の性質、持って生まれたものがはっきりとわかります。

センターでの子犬たちとリデルの関わり方を観察できるということは、人の介入以前の性質そのものが観察できますし、へちまことしてそれぞれの個性や子犬たちが犬語をどのように学習していくのかを知ることのできる、とても貴重な時間です。

白い子は、このモンスターがいやなんです。ほら、こんな小さくてもきちんと犬語でお話してますね。むやみに動かず相手をやり過ごそうとしてるんですが、しば子、遊びのガウガウの手を緩めません。追い詰め出しました。

20110216_p2163644 『ちょっと、あんた、何してんのよ

『あっやばッ

20110216_p2163645 『遊んで、遊んで、ねっ、わたち、子犬ちゃん、えへっ』…ちょっとごまかし入ってますが。

『いいわよ、でもね、子犬にはひどいことしないのよ』

子犬たちは、リデルの後方で遊んでいます。

子犬のそばに行こうとすると、リデルの介入にあってしまいます。

20110216_p2163649 『ダメだって、いってんでしょ

しば子、身体を低くしましたね。そうそう、自分の身を守るシグナルは、他の仲間も守るシグナルなんだよ。

それに引き換えリデルのボディシグナルは、大きくてはっきりとした優位性を見せつけてますね。歩幅も力強いですね。

生後ひと月ぐらいの子犬の動きにはあまり注意を払いませんが、3ヶ月過ぎの子犬の動きには注意を払います。

そのようすから、リデルのTeachingは、母性からのTeachingではないことがわかります。

20110216_p2163647 おお、むやみ咬みつかんようになってきたかね?

でも、狙ってるようだわね。

20110216_p2163650 『あんた、わかってる?仲間にひどいことしないのよ。あんたの強さはよくわかるから、相手を選びなさいよ』

しば子の身体、全体が後ろへの重心ですね。

睨み返しのようですが、しば子のボディ全体がリデルのボディシグナルへの返信です。

一部分を見ないで、全体を見て行くと犬が何を伝えたいかが、良くわかります。

20110216_p2163636 偶然のシーンです。

まろへの接近に対する、リデルの介入のようですね。

しば子見てますね~。

『ああいう、犬語を使う大人には一目置こう』…ぐらいは考えてますかね~。

エリカラのプードルの子、去勢をしたばかりです。まだリデルに乗ろうとするし、人にもマウンティングをしてきます。

とても賢い一面があり、性格は優しくて人大好き。マウンティングが落ち着けば、他の犬ともうまくやっていける子です。

この子は一時預かり先が決まっています。

何度か、リデルに抑え込まれましたから、リデルがこのシグナルで介入すると、まろへのしつこい行動を自分からやめ、引きさがりました。

プードルのしっぽ下がってますね。

ああ、怯えていて、かわいそう~

いえいえ、これは自分を守るシグナルです。

『Ok、あなたの指示に従います』です。

怯え=ストレスと考えすぎる方が近ごろ多くて、全体の流れを見てから判断してほしいと思っています。

犬の背線、歩幅、視線…リデルのボディシグナルは強いものはありますが、けっして相手に挑戦しているのではなく、犬なりの平和的解決のシグナルを提示しているのですから。

それは、リデルの頭は下がってますし、耳も倒れていることでわかります。

プードルくんがこのシグナルを読まずに引かなければ、より強いシグナルを使いますが、その必要はないようですね。

20110216_p2163655 かわいいですね~

無垢だわね~あんたたち。

個性の違いが、少しずつ子犬たちの目に表れ始めてますね。

20110216_p2163646 お勧め度、ぴか一の子です。

人にも犬にも自信がありますが、その自信が強さからくるものではなく、優しさからくる自信なんですよ~、初心者の方ムキですね。

20110216_p2163657 しば子のアップ。

ねっ、気が強そうでしょ。

職員さんも、喉笛、噛みつかれました~

でもね、明朗活発、その良さと、この子の将来問題として表面化しそうな部分をコントロールできる人であれば、柴犬と暮らす楽しさを教えてくれる子です。

へちまこ、割と好きなタイプなんですよ。

そこんところ、飼い主になる方、わかってんでしょうかね~、心配だわ。

今日は、リデルがほぼずーっと、相手をしてくれたので、後半は非力な子犬たちにも絡まないで遊んでました。

それにしても、3ヶ月の活発な子犬の相手を何時間もできるのは、やはり同族しかできないことだと、へちまこ、改めて再認識です。

これだけ活発だと、人はすぐにサークルに入れてしまうケースになるんでしょうね。子犬はますますフラストレーションをため込み、ラフな遊びしかできなくなります。

長時間のサークル、ケージ閉じ込めは、子犬の心身の健やかな成長を妨げてしまうんですね。

人の赤ちゃんと同じで、目が行き届かない場合だけ、サークルで安全確保。

そして、遊びながら、人との暮らしのルール、同族とのルールを教えていただけるのが、子犬たちの理想かもしれませんね。

20110216_p2163653 私たちボランティアが子犬の相手をするだけでも、社会化のお手伝いですし、職員さんも子犬にかかりきりになれないので、その部分を補完することもできます。

子犬たちにはより多くの同族との経験と、やさしい人間とのかかわりがとても大切なのです。

子犬たちとリデルのかかわりを見ていると、食べ物に頼ることなく、自発的な好奇心でさまざまな体験をするということが、豊かな犬語の可能性を広げていくように思えてならないのです。

7_largeリデルが何を思い、何を礎に子犬たちやほかの犬たちとの関わりを求めるのかは、へちまこにも計り知れない世界です。

そんな世界を末席で観客として、リデルのいちファンとして、見守ることができますよう、子犬たちの幸せとともに、心から祈るばかりです。

20110216_p2163641 自主的保育放棄の太助君( ´艸`)プププ

小さな子どもが苦手なのは、人の世界でもありますよね。

若い男の人とか、育児の経験のない人とか。

でも、なにも、椅子の上にあがって、なおかつ、サークルで囲われて、安心するなんて…でもね、けっして子犬たちを傷つけるようなことはしない、やさしい太助君でした。

子犬たちにもいろんな同族がいるって、学んだと思いますよ。

ありがと、太助、まろ~

それから、とても懐かしい犬に会いました。

20110216_p2163658 このセンター、出身のバッカスくん。

とてもたくましく、また、頼もしくご成長してました。

正真正銘な、ωタイプなバッカスくんです。

この子のボディランゲージ、とても勉強になるんですよ。

平和的解決のボディランゲージ連発で、こういう子は同族に対する攻撃性を抱える犬たちの、よきティーチャーになれる素質があります。

では。また、来週、子犬たちよ待ってておくれね(○゜ε゜○)ノ~~

2011年2月10日 (木)

Liddell The Teaching Dog 121 子犬♪狂想曲…続き。

20110207_p2073628 あら、おひとり多いじゃないですか…って。

優しい生なり色の子はくま太郎くん。

深夜、徘徊しているときにポリス保護されたそうです。

子犬ちゃんだから必ず引き出しに来ると思いきや、収容期限が来ても誰もお迎えに来てくれませんでした。

人慣れは十分なのになぜなんだろうね。

20110207_p2073616

『ぼく、わからないよ』と、でも言いたげな、くま太郎の目。

なぜなんだろうね?君みたいないい子を…。それも歯も、まだ生え変わらないような子犬ちゃんなのに。

人間って、本当に罪深い生き物だわね。ねぇ、くま太郎。

何を思って、人間を見続けるんだか…。

あんまりこういう経験ばかりしていると、なんだか、憤る心も萎えてくるようだわ。

答えなど、見つからないような気がしてくるんだな。ときどきね。

こんなに人間を信じているのに何かの理由があったにせよ、なんだかなぁ~。

この日は、怒りよりもため息な日でしたね。

20110207_p2073617

これでも幼歯がガッツリついているので4ヶ月ぐらいだと思われる子です。すでに体重は8㎏台。

将来は、10㎏~12㎏級のワンコにすくすくとお育ちになるかと思われます。

市民の方で手を挙げてくださったる方がおられますが70代の方ですので、センター側がもう少し条件のいい方を望んでいます(せめて50代後半からかなぁ~)

くま太郎は、人が大好きで子犬の割には落ち着きのある子ですが、同族との遊びは苦手ですが、これからそれは経験を積むことで改善されると思います。

ちびたちに取り囲まれては、オタオタ

でも、くま太郎、けっして子犬に歯をかけたりもしませんし、踏みつぶすようしぐさもしないし、子犬のいる場所をちゃんと把握してよけて行動します。小さいのに状況を判断してるんですね。良き家庭犬候補です。

子犬なのに同族と遊んだ経験があまりないようで、リデルに誘われると一気に背中の毛が総立ちます。

それでも、時間の経過とともに同族と走る楽しさや、追いかける楽しさがわかってきたようでした。

くま太郎に新しい家族が見つかるまで、あと数回はリデルと遊んでもらいましょう。そして、犬として忘れかけていことや、同族の息吹を感じてほしい…ですね。

リデルがくま太郎とモンスターちびをTeachingするのは、この子たちの犬としての必要なことを教えようとしているからなんですね。

7頭いる子犬から、Teachingしなければならない犬を間違いなく選択できるのも、持って生まれた素質のようです(他の子には注意をあまり払いませんし)

“あの子とこの子を見てちょうだい”と、こちらからは注文できません。

じゃあ、問題のある子犬だけでマンツーマンで、と、思われるかもしれませんが、それではモンスターちびは同胎の仲間に時には優しく振る舞えなければならない、と、学べないのです。そして、追い詰めてはいけないことも。

行きすぎた行為があれば、リデルの切り離しと介入にあい、仲間から離されてしまいます。

大人犬の指導には従えても、自分よりも弱いものに容赦なく振る舞うということは、群れの調和を乱してしまいます。

そのうち、どの行動がダメで、どの行動なら許されるかがわかってくれば、モンスターちびも、同族やまた仲間と認めてくれた人間も大切に思ってくれる日がくるんじゃないかなぁ~と、へちまこ、思っとります。

そして、そんなことを諸々考えると、やはり、やたら早くから親犬から離すのは、子犬にとって残酷なことだと改めて思いました。

20110207_p2073614 でね、この子がレオンくん。

ペキとヨーキーのハーフで5才♂。体重現在8㎏。

レオンは、元飼い主さんと出会って5年間は大事に育てられてたようでした。がっしっかし、赤ちゃんが生まれてからはレオンは忘れられた存在よりも、もっとひどい、邪魔な存在に…。

なぜなんだろうね。

君もね、何を思って、人間見続けるんだか…。

狭いキャリーケースに閉じ込められていたそうで、赤ちゃんと相性が悪いということで…。

センターへの持ち込みは、もう、そこでこの犬たちの命を断ち切ったことになるのに。

これから人の子を育てる人間がこれなのか、と、思うと、なんだかなぁ。

20110207_p2073615 ちっこもシートの上でするし、人間大好きなのに。

ときどき思う。

早く手放してくれてよかったと。

犬の心が本当に壊されてしまう前でよかったと思う。

よく耐えたね、レオン。次の家族は君とずーっと、暮らしてくれる人たちを探そう。

20101025_pa253493 ミニピンのルカは、パテラのオペが済んで、動きもよくなっていた。

少し大きめのミニピンです。5kg級です。

でも、新しい家族がまだ見つからない。

抱かれるのが好きで、人の膝の上が一番好きだというのに。

いちずな家庭犬候補のルカ。

幾度かのお見合いはあるのだけど、もともとシャイな子で初対面の人には、パクっと噛むしぐさをするので、躊躇させてしまうらしい。

しばらく側にいてあげて、おいしいものをあげてると懐いてくれるのだけど、人は噛みつくしぐさをするだけでも嫌う。

ルカの良さをわかっていただけるご家族いるといいなぁ。

職員のSさんと長い時間話した。

これからのことや、子犬たちのこと。

担当職員のSさんが今までになく収容動物側についてくれる人で、動物たちの世話もきめが細かくなった。(._.)アリガトゴザイマス、Sさん。

NO killは、センターの規模から考えると無理なことはわかってるけど、処分機が稼働しない日が多ければ、多いほどいい。

ここは動物たちのアウシュビッツではないのだから。

ここで働く人たち、すべてが誰よりも処分機が稼働する日がなくなる日を望んでいるのかもしれない。

Sさんがぽつりとつぶやく、『どうしてもの時には、やっぱり、腕の中で看取ってあげられる施設だといいですね』…本当だ、本当にそうだ。

川崎愛護センター新築時にそのことも織り込めることができたら、“看取りボランティア”を、是非とも、望みたいと思った日でした。

20100422_p4222939 (お疲れ、リデル。ご苦労さん、お休みだね。また来週頼むよ)

リデルが子犬たちにできることは、わずかなことでしかないのです。

それが犬たちにとって重要なことであっても、人はあまり気付かないと思うのです。

人が取り上げてしまった犬らしく生きるということを、リデルをとおして少しでも取り戻してくれればいいなぁ、と、へちまこはセンターに来るといつも思うのです。

では。

この記事の譲渡犬につきましては「川崎市動物愛護センター」に、お問い合わせください。

職員さんは毎日多忙ですので、真摯にこの子たちのことを考えてくださる方のお問い合わせをお願い申しあげます。

もちろん当ブログでもメールにてお問い合わせいただけます。

面会の場合は、ご同伴できる場合もあります。

2011年2月 8日 (火)

Liddell The Teaching Dog 120 子犬♪狂想曲

20110207_p2073624_2

今週からセンターでの活動が始まりました。

子犬ちゃんたちが11匹…∑(=゚ω゚=;)

その子犬ちゃんたちのTeachingがリデルの仕事になります。

上の画像の子は、生後ひと月と半…純川崎産、川っぱら生まれです。

回虫うようよで、ワクチンもまだなのでワクチンがすんでからリデルとセッションになります。

この子たちにも、それぞれにもう個性が表れてきていてどうでしょうかね。

分かりますか、一番、お勧めな子(家庭犬として育て易い子です)は、毛がフワッとした白の子です。

何も言わなくても人のそばに来るし、人のことをよく見上げてくれます。

手前の子も良き家庭犬候補です。

黒い子を入れて5頭の胴胎犬なのですが、黒い子は人のそばにもきませんし、動きっぱなしで回遊魚系です。(だから写真撮れませんでした

20110207_p2073623_2

不思議なもんで、こてこてな雑種な子の方が穏やかな子が多いように思います。

黒い子も人には興味があまりなさそうですが、手掛けてあげればたぶん立派な家庭犬になれると思いますけど、活発な犬がお好きなご家庭がよさげです。

何人からの指示なしでのアイコンタクト…これを大切にできない人が多くて、こんなに見上げてくれる時期を逃してしまはないでほしいもんです。

改めて人が行う食べ物での条件付けなど必要がないと思える時期ですね。

ダンバーさんもこの時期のことを、非常に大切だ、と、言っていたと思います。

でも、子犬ちゃんがほしいと申し込みしている割には、市民のみなさん、雑種と聞くとすぐに外飼いをしようとするあたりは、まだまだこの辺も古臭い考えがあるようで、と、センターの職員さんが嘆いていました。

でも、あまりにも犬に構いすぎて犬を犬としてダメにしちゃう人は、外飼いできる犬の方がいいのかもしれませんね。

この子たちの譲渡は少し先になりますが、まだまだ他にもいます。

20110207_p2073620_2  さて、こちらね。

シーズー×ダックスのmixの子たち…全部で6頭なんですが回遊魚です(@Д@;

この二頭を比べても、向かって左がシーズーの特徴がよく表れ、右の子はジャックのようであってパイホールドのワイヤーのダックスのにも見えますが、口吻は短く、シーズー似の子は本物シーズーより興奮が長いです。

20110207_p2073621 この子たちなんて、もろシーズーみたいですね。

2ヶ月半のこの子たち、動くわ動く、一時もじっとしてませんが、一頭、モンスターがいました。

親と一緒のときは親が抑えていたかもしれませんが、野放し状態の今、天下を取った勢いでした。

ダックスよりの子ですが、弱いものはいじめるわ、押しはつよいわ、乱暴者で何かというとすぐに吠えかかる子…こういう子は大人な犬にもっと強いものがいると教えてもらわないとなりません。

で、リデルの出番です。

20110207_p2073627 そうそう、このちび。

よく言えば、βになるかな、でも、ただの乱暴者ですね、今は。人の手もガブガブ噛んできます。

じゃれついて、活発に動くのを見ていると、子犬らしくてかわいいと思っちゃう人も多いのですが、初心者は手を焼くタイプの子です。

20110207_p2073629

(こんなにチビなのにリデルの脚を狙い、バランスを崩そうとしてたとは…ムムッ)

で、リデルの何がすごいのか、というか、Teaching dogの何がすごいのか…この6頭の子犬の中から迷わずに、この乱暴者をTeachingに選ぶというところです。

たとえば一対一で有ればその子をTeachingするわけですが、この6頭のという数の中から『ちょっと、あの子、ダメじゃない。問題ありよッ』というのがわかるんですね。

20110207_p2073630

ずっーと、動きを追います。

何か犬として問題があればすぐにリデルに割って入られてしまいます。

子犬同士の行きすぎた遊びを監視し、その場をコントロールしてもらいます。

このチビちゃん、しばらくするとリデルに耳を下げるシグナル(ああ、分かりました)ができるようになりました。

こういった子には、本当に良き指導者が必要なんですね。

それも同族であることが重要なんです。

叱るのではなく、監視し、良くない行動にはすばやく介入します。

これを人が子犬が起きている間やるのはまず無理でしょう。

そして、人は考えてから犬の行動に介入しますが、Teaching dogを見ていると、遥かにその瞬間は早いことが分かります。

で、適切な介入ができ、必要と有らば、遊びにも誘う…

それがTeaching dogとしての素質のひとつなんですね。

続きます…。

2009年2月27日 (金)

liddell the teaching dog 51 センターへLiddellとともに②

20090225_p2251672 クチクロ改め、バッカスです。

バッカスのお家はお酒屋さんのようです・・・だから、ギリシャ神話のお酒の神さまバッカスという名前なんでしょうかね。

それにしても大きなりました。

体重15kg、Liddellと、そう変わりがないほどです。

昨日は天気も悪く、ゆずのお家は子どもさんがお熱で、チョコのお家もご都合がつかず、バッカスだけでしたが、ワンツーマンで歩行とリード使いのアドバイスをしてきました。

センター出身の子たちは、一つ一つ慎重に物事を進めてあげないと、人の社会への社会化に失敗することがままあります。

何しろ、センターへ来たときから、寄生虫、感染症などを患っていたりして、すぐに外界への社会化ができない場合多いのです。

生後2ヶ月~6か月・・・犬の社会化の限界ともいわれるこの期間を、へちまこはここ2年間実感し痛感してきました。

恵まれた環境に育つ子(少なくとも人を知っている)犬と、そうではない子犬たち・・・。

特にこの大切な社会化期に人とのふれあい、人の社会への慣れがない場合は、譲渡された先でも飼い主さんたちは、過剰な子犬の反応に心を痛めるのです。

バッカスも、行き交う車、工事現場、自動車の扉の開閉音、金属的な音に過剰に反応します。

尻込みし、逃走しようとしリードいっぱいに飼い主から離れてしまうのです。

へちまこは、犬の自由をなるべく保障してあげるようしていますよ。逃げたければ逃げればいいと思っています。

バッカスにはリードに人の力が加わらない長さが必要なんだなと、へちまこは思いました。

バッカスに飼い主さんが使っているリードにさらにもう一本足して、長いリードにしてあげました。

すると、リードの緊張がとけて、バッカスも無理無理引こうとはしません。バッカスにとって緊張の伝わらないこの距離が、自分にとっての安心で安全な距離なんですね。

飼い主さんは、つい、犬のリードを短くしすぎるようですが、車を怖がる犬が車に向かって走りだすことなんてありえませんから、そのときはリードを手繰り寄せながら、犬の方に近づいていくやり方をお勧めします。

3メートル近いリードの先を先行するバッカスですが、その目は飼い主さんがちゃんとついてきてくれるかを確かめていました。

“うん、うん、大丈夫、まだはもうなりだよね、Liddell”と、へちまこは思わずほくそ笑みましたよ。

この距離は、無理をしないで時間をたくさんかけてあげて詰めていくしかないんです。

Liddellも自由を保障するやり方で、現在に至っています。いまでも、リードつき脚側は苦手ですが、オフリードであればヒールポジションでけっこう長く歩いてくれるようになりました。

無理無理に人についてるくことばかりを教えていては、犬は、心からその人を安全で安心だと思ってはくれないんじゃないか、と、へちまこは思っています。

バッカスは、一応は、飼い主さんのことを頼りにしているから、バッカスの距離でつきず離れずなんですよ、と、お伝えすると飼い主さんは納得してくれたようでした。

そう、あとは時間がこのふたりの距離を解決してくれるんですね。

「いまは、お願い、ぼくは、けっしてあなたが嫌いなわけではないんです。ただ、もう少し待ってください」

その距離は、バッカスからのシグナルなんですから・・・。

20090225_p2251674_2 まるで親子のようなふたり

でも、バッカスにあまりにも落ち着きのないふるまいがあると、Liddellは叱りますよ。

かなりの唸り声なんで、人のほうがとなりますが、これは犬語の世界。人の介入は必要じゃないんですよ。

バッカスも、もう9か月、人でいえば中学生~高校生ぐらい、行儀が悪ければ叱られるのは、当たり前。

それでも、 Liddellには遊んでほしいんで、すぐにちかよってきますよ。これは、バッカスが犬という動物を信用し仲間だと認識しているからなんです。

もし、今、たとえLiddellのように犬語で叱っても、バッカスは、まだ人を、信用のおける安心で安全な仲間と認識してません。そんな子を叱るなんて、ますます、人を怖がる自分に自信ない犬になってしまいます。

バッカスは、犬の仲間といる時には陽気で活発な子です。それが、バッカスの真実なんだと思います。その真実の犬語を、人にもできるように手助けしていければいいなぁ、と、へちまこは思っています。

バッカスも犬語の世界ばかりではなく、そろそろ人の社会に引き戻してあげなければならない時期のようですしね。

では、また、きますよ、Liddellとともに・・・・。

20090226_p2261678 買い物から帰ってきたら

ヤレヤレ ┐(´(エ)`)┌クマッタネ

これでもすぐ3歳ですよ

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2009年1月29日 (木)

liddell the teaching dog43 再会その2 健やかなれ・・・

20090128_p1281585健やかなれ・・・。

今日は、センターで譲渡された犬たちのしつけ方&お悩み相談に行ってきました。

センターで譲渡された子犬たちの共通する相談は、「怖がり」が一番多い。

もう一度、なぜそうなのかをお話して、新しい飼い主さんたちに理解をしてもらうしかないのだけれど・・・。

この子たちは、初めから暖かい人の手を知らない、優しい人の声を知らない・・・人の手がこの子たちの安心で安全な心のよりどころになるまでには、この子たちと一緒にのりこえてもらう以外に近道はないのです。

ペットショップという、金魚鉢のようなケースの中で人目に曝された環境にいたほうが、まだ人という動物を認知していたのかもしれないのですから。

20090128_p1281589 クチクロは、バッカスという神さまの名前をつけてもらっていた。

バッカスの飼い主さんは、へちまこのお勧めのとおり、抜けない構造のハーネスを使用してくれている。

飼い主さんは、毎日、2時間もバッカスを外に連れ出しているという。

柴犬の友だちができて、遊んでもらえるって、飼い主さんが喜んでいたね。

君は、犬との関係は心配ないようだし。

飼い主さんも、いろいろなものに慣れるように考えてくれているようだね。

バッカスは、ωの犬だね。陽気で犬語も上手に話せる。そして、学習速度が速い。このまま、人の社会に適応してくれればいいんだよ。飼い主さんも、優しいし、へちまこの説明をメモする熱心さを持っているし、何よりも君がかわいいという思いが伝わってきたよ。よかったね・・・バッカス・・・いい人に巡り会えて。

20090128_p1281588 ゆず、あれからは、お父さんとはうまくいるているそうだね。

(画像は、Liddellにあいさつをするゆず、上手に犬語のあいさつで来てますね

よかったよ。

まだ、ちょっと、それって犬語的におかしい表現だねっていう時があったけど、仲間を、いきなり咬まなくなってきたね。

甘えるしぐさも、自然に出てくるようになってきたし・・・。

この日も、何度か仲間との軽いいざこざがあったけど、人の介入なしに対立回避ができていたし・・・感心、感心。

叱らないで、好ましい行動ができる環境に犬を導くようにママには伝えておいたよ。

「この怖がり、いつ、よくなりますか?」って、そんなこと聞かれても、へちまこは「わかりません」としか、答えられないよね。

だって、ゆずたちは、意思も感情もある生き物たちなんだから、この先もまだまだいろんなことがあるに決まっている。

太助のは母が、「犬って、薄皮をはがすように良くなっていくようですね」と、語っていた。そう、いい言葉だよね。本当にその通りだよ

20090128_p1281586 花も来ていたんだけど、花は、外に出られないほど、怖がりらしい(画像はないんですぅ~)

外の環境にストレスを抱くほどなら、出す必要はないと思う。

今のところ、お家の中が一番花にとって、安心で安全で自分をリラックスできる環境なら、その中で家族が花の心のよりどころになってから、再チャレンジすればいいと思うよ。

あっ、花はチョコになったんだよね。

チョコの家族もいい人たちだよね。チョコは、子どもたちとも仲良くなったいたし。

よかった

20090128_p1281584 Liddellは、あいかわらずゆずのことが気になって仕方がないみたいだけど、ゆずには、もうそんなにお世話を焼かなくて大丈夫みたいだよ。

ゆずもバッカスも、チョコも、少しづつ薄皮をはがしながら、人の社会を学習し、新しい家族のもとで、健やかな犬生を送れると思うよ。

そして、Liddell・・・あなたが一番一生懸命にやってくれたに違いない。

犬のくせに犬語を話せないゆずのために、人を怖がり続けたバッカスのために・・・Liddellの教えた犬語は、この子たちに伝わってくれたと、思うよ。

また、来月、会えるからね。

では。

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2008年12月 9日 (火)

Liddell The Teaching Dog 28 その答えの行方。

20081203_pc031342 クチクロはどうしてんの?

うんうん、気になりますよね。

でもご安心ください。

画像は、ハルとゆずのバトル。ゆずはこの日、本当に楽しそうでした

センターからさほど遠くないところに新しい家族といますよから。

ゆず(シロ改め)が来る日には会えなかったのですが、クチクロは元気にしてますとのことです。で、やはり、Liddelllのお見立てどおり一番気立てのいい子のようですよ。センターの職員さんたちも納得

顔は、クロマスクで怖い印象がありましたが、Liddellとのセッションを見ている限り、条件と環境さえ味方につければ、クチクロは飼いやすい子になると思いましたから。

クチクロという名は、センターだけでの呼び名で、今は、違う名なんですがへちまこは近ごろ忘れっぽくてι(´Д`υ)アセアセ一度聞いたのに忘れました。

人に対しては怯えた行動がありましたが、それこそ犬を犬というだけで愛せる人のもとにいれば、クチクロは人に対する認知修正は速いだろうと思いました。

小さいながらも犬語はほぼマスターしていたし、その使い方もわかっているようでした。

犬語のカーミング・シグナルは犬の保険だといいます。

その保険を有効に使えるクチクロは、自分も周りの人にも安心で安全な暮らしができると思っています。

Liddellに初めて会った日、クチクロは異国で彷徨う迷子のようでした。周りは自分を捕まえた仲間の人だらけだし、仲間の子犬たちは頼るには幼すぎます。

そこに、Liddellという犬語が堪能なガイドが現れくれて大感激だったんですね。

「ねえさん、あなたっ。犬語がわかりますね。ぼくの言葉、わかりますよねっ(゚▽゚*)」てな、感じでしたよ。そしてこうも言ってました。

「人という、この大きな生き物は安心で安全ですか?」と・・・。

20081105_pb056197 信用しかねる人にも怯えなばかりか、へつらうような媚びるというしぐさもなくごく自然に人にも信頼をよせる(親バカでm(_ _)m)同族のLiddellの存在は、クチクロにとって心の友だったんですね。

「この姉さんといれば、安心で安全だ

へちまこは自分のうちの犬に関しては、へつらうようなしぐさはしてほしくないんです。特に人に対して・・・。

画像は、そらとLiddell。おたがいいい仲間です。)

あっと、勘ちがいしないでくださいね。人に無関心という意味ではございませんよ。それから人とのコミュニケーションは必要だと思いますから・・・だって、それができなきゃ、一緒に暮らす意味がないじゃございませんか?

ただ、強制的な訓練でありがちな過剰な服従のボディランゲージは、もう、それは犬が人に対して白旗を上げているんですから、それ以上の罰や強制は必要ない気がします。

20081105_pb056365 犬たちが人に対して、恐怖や不安、怯えといった感情を犬が叫ぶ前に知ってあげて、そのストレスを軽減してほしい・・・その犬語のささやきを人に教えてくれるためのTeaching Dogでもあるんです。

誰にでも優しいそらは、Liddellも大好き

童話「手袋を買いに」の最後の一節にお母さん狐が心でつぶやく言葉・・・

「人間は、本当にいいものなのかしら・・・」と、

シロやクチクロは、ずぅーっとLiddellに問いかけていたような気がします。

その答えは、これからだとは思いますが、ゆずの飼い主さんのように少しでもゆずのことをわかってあげたいという気持ちさえあれば、きっと、その分幸せもんです、ゆずは。

はるばる千葉の愛護センターからやってきた五頭の子犬たちは、それぞれに新しい家族と巡りあい、またはココアやハル(ちゃー君改め)のようにふれあい事業のアイドルとしての第一歩を踏み出したわけですね。

他自治体の子犬の受け入れは、今後も積極的に行う予定のようです。

Liddellには新しい子犬たちとの出会いが繰り返されるでしょう。

ゆずの飼い主には、犬語の習得のため、センターに通っていただくことになりましたし。

そのうち、クチクロとの再会も遠からず望めそうです。

では。

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2008年12月 3日 (水)

Liddell The Teaching Dog 27 再会。

20081203_pc031338 再会・・・。

Liddell・・・よかったね。シロに会えて

シロは少し大きくなってたね。

シロは、liddellのことを覚えていてくれて、いつものように体ごとであいさつしてくれたね。

少し、口の端をあげてしわを作るうれしいという顔もそのままだったね。(飼い主さんはそれが笑顔だって知らないから、威嚇しているんだと勘ちがいっ( ̄▽ ̄))

シロが、新しい家族を咬んだと聞いた時には、とても心配したけど・・・シロは咬みたくて咬んだんじゃないんだよね。

人がシロのためだと言ってすることが、シロにはまだ理解できないだけなんだよね・・・Liddell。

爪切りや、足をふくことや抱きあげられること・・・生まれてすぐにそういう経験をしていれば、シロだって、人にいろいろやってもらえることはいいことだってわかるけど。

シロは、知らないだけなんだよね。人が安心で安全なガイドだっていうことが。

一体誰が、犬が唸るとそれは反抗しているんだとか、人が下に見られているんだとか、アルファシンドロームになるぞ、なんていうんだろうね。

20081203_pc031340

人は、犬に対して絶対的じゃないといけないなんて、どうしてそう思うんだろうねぇ・・・Liddell。

(画像は、久しぶりに義兄弟との再会を、クンクンして確かめているところ(´,_ゝ`)プッLiddellも仲間ですね)

人は犬を飼いだすと、すぐに自分の犬だと思っちゃうから、そこのところで犬を追いつめちゃうんだって気づいてほしい。

シロの体はシロのもんで、まだ、信用されてないだけ・・・。

だから、何かを無理やりやって、関係を悪くするよりそこんところはプロにお任せしていいと思いますよ。

20081203_pc031341 シロは、Liddellから教えてもらった犬語のいくつかは、自分でも使えるようだし、それをどんどん活用させてほしい。

犬語の基本は、相手との対立を解消するためのもの。

(画像のLiddellは、シロとハルの遊び方を気にしているようですね)

シロが、せっぱつまって咬むという行動に移る前に、そのかすかなささやきを知ってあげてほしい。

かすかなシグナルが有効であればあるほど、犬はカーミング・シグナルを使うようになるという。人が、それを無視していれば犬の噛むという閾値は低くなり、かすかなシグナルはどんどん消去されていく。

20081203_pc031343

シロが、唸ってでもそれはやめてほしいと伝えているなら、今はやめてほしい。

犬は、人のするいろいろな行為が自分のためだなんて思うような生き物じゃないから。

そんなこと思うようじゃ、もうそれは犬じゃないから。

今は、やらせてくれなくても、いつかはやらせてくれるようになるはずだし。

犬の敵にならないこと、犬にとって危険な人にならないこと・・・そこんところ重要だよね、Liddell。

20081203_pc031344

出会いがしらにココア(クロチン改め)をいじめようとしたけど、それはいけない行為だとおしえてあげたら、シロはわかってくれた。

シロは、少し忘れていたのかもしれないね、Liddell。

ココアのもうやめてというシグナルが読めなかったのは、シロは新しい暮らしの中で忘れてしまったのか、人が無効にしてしまったのかもしれない。

20081203_pc031346 人は、もうすでに犬から自由を奪っているじゃないの。

それに対して、犬は抗議しないじゃない。

犬が人を選んでくれたから、犬は人のそばにいてくれるのに。

どうしてそれに気がつかないんだろう?

犬たちの言葉まで、奪う必要はないと思うよね、Liddell。

(画像は、子犬たちの遊びを監視するLiddell。子犬たちの順位決めゲームは静観します。子犬たちはこの遊びをとおして、仲間との折り合いや引き際を学ぶといわれています)

20081203_pc031345 久しぶりにみんなと遊べてシロも楽しそうだね。

時間をかけてくださいって、新しい家族にお願いしたら、わかってもらえたよ、シロ。

シロ・・・本当はゆずっていう名前になったんだっけ。

素敵な名だね。よく似合っているよ。

新しい飼い主さんは、ゆずとの暮らしは楽しいし、こんなに犬にかかわったのは初めてだって。

だから、もっと、もっと、ゆずのことを知りたいし、もっと、もっと、わかってあげたいんだって。きっと、優しい人たちだからゆずも、もっと、甘えていいんだよ。

まぁ、おいおいゆずにもわかる日が来るよね・・・ではまた会えるといいね。

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2008年11月20日 (木)

Liddell The Teaching Dog 25

20081119_pb191327 先日の「LOVE ANIMALS展」で、へちまこが書き下ろしたTeaching Dogへのメッセージにどんなことが書かれてんのぉ~~と、ありましたのでブログにアップしておきますね。

おかげさまで、佐藤あかねさんを中心とした「LOVE ANIMALS展」は、4日間で800人以上の方にご来場いただけました。ありがとうございました

(画像は、ちびテンにいいよられるLiddell)

( ´;ω;`)ブワッ。*((艸д・。`*)゜*。と、した方が続出してました。

では、以下からがメッセージになります。

(ちょっと長かったので、前ふりはカットしました)

今回、この写真展をとおして、あまり知られないセンターでの譲渡業務のなかから、親のいない子犬や人に怯える子犬の社会化のため、人の社会への橋渡しとして働く“Teaching Dog”とよばれる犬を主軸とした、子犬の認知修正方法をお伝えしたいと思います。

Teaching Dogとは・・・

一言でお伝えするなら、犬語の先生になります。

犬にも犬語によるコミュニケーションの方法があり、人のように同族でそれを楽しんでいるといわれています。

犬は、高度な群れ社会を形成する動物で、それが人との暮らしを可能にしているともいわれています。

人の子どもが、社会性や道徳的な学習が必要なように、群れで暮らす犬たちも群れの秩序のため、犬の社会を学習する必要性があるわけです。

それは、どうしてなのでしょう?

犬の原種である野生の犬科の動物たちは、群れで狩りをしなくては自分の命さえ継続できなくなります。

いつも争い事が絶えない群れでは連係プレーができず、狩りは失敗に終わるでしょう。

そう、彼らは狩りの失敗を回避するために常に群れの平和を維持しようとし、そのため仲間同士の無駄な争いを極力避けなくてはならなかったのです。

そして、仲間同士の対立の解消のための、シグナルを発達させていったといわれています。それが、犬のボディランゲージやカーミング・シグナルといわれる犬語なのです。

犬語は、親や仲間同士からの刷り込みという形で受けつながれますが、早くに離乳させられた子犬、犬の親に育てられなかった子犬、十分な社会化の期間が与えられなかった子犬の中には犬語が理解できず、それが原因でひととのくらしにも支障をきたす行動を、起こす犬に育つことが近年報告され始めました。

人との暮らしに犬語は必要ないように思われますが、犬は、人に完全になれないはずですし、人もまた、犬の言葉をすべて理解できないはずです。

人は、擬人化というくくりの中で、犬という異種の動物を当てはめようとしていくうちに、犬本来が持つ、対立解消のシグナルを無効にしてしまいました。

活用されるべき対立回避シグナルは、なにも犬同士ばかりでつかわれるものではなく、犬たちは人にもそのシグナルを送っているといわれています。

センターに保護される子犬のうち、その何割かは、人手によって捕獲された子犬たちです。

子犬の目の前で親が捕獲されたかもしれません。

その光景が子犬たちの脳裏に深く残っているかもしれません。

子犬たちの思いとは別に親から引き離されるということは、子犬たちの中にどのようなこととして捉えられているのでしょうか?

人に怯え、人を威嚇し、逃避する・・・または、過剰に卑屈なほど人に媚びる。

私たちがペットショップで目にする、人懐こい子犬や自分の生を謳歌している喜びを臆せず表現できる子犬らしい子犬ばかりでない、事実がここにはあるのです。

こうしたトラウマや人への不信感を抱いた子犬たちの認知修正を、Teaching Dogの能力に託すのです。

子犬たちは、Teaching Dogの犬語をとおして「人は怖いものではない、人は安心で安全だ」ということを、学んでいきます。

それは、力や強制的な言葉を使う人にはできないことなのです。

また、子犬たちにもTeaching Dogを模倣することで、より無理なく速く人社会への適応を可能にしていきます。

Teaching Dogは、その素質によりアルファ、ベータ、オメガと分類されます。(ここでは、専門的な説明は控えさせていただきます)

Teaching Dogは、人がトレーニングや訓練といったことで作れる犬ではなく、また、人が教えるものでもなく、持って生まれた能力です。

私たちは、Teaching Dogが見せてくれる犬のコミュニケーションの真実を知り、犬が私たち人間に伝えたいことを、学ぶべきではないのでしょうか?

そして、愛護センターで活動するTeaching Dogは、私の犬です。

彼女は、ベルジアン・シェパードドッグ・タービュレンという種類です。

彼女と子犬たちの、人が介入しない犬語の世界をのぞいてみてください。

そのむかし、人の植民地時代、他国を征服し、言葉を奪い、その文化を奪ってきた人が、犬の言葉を完全に奪ってしまうまえに、犬語の世界の素晴らしさと、どんな動物でも何かを伝えあう同族の意思伝達能力があるということを知ってほしいと願っています。

参考文献:スタンレー・コレン「犬語の話し方」 トウリッド・ルーガス「犬語の世界へようこそ!」

ご満足、いただけたら幸いです。ブログのアーカイブ3月、9月、10月にセンターでのTeachingのようすが見られますよ。

20081118_pb181320 秋も深くなりましたね。

へちまこ犬王国の犬たちは、寒さと共に元気いっぱいです。

では、また。

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2008年10月15日 (水)

Liddell The Teaching Dog 22

20081015_pa151229 さよなら、シロ、クチクロ、みんなまた会える日があるなら

さて、みなさん。

こちらの画像は、Liddellがセンターへ向かう途中の中で写したもの。

Liddellの瞳からは、これからやりがいのある仕事へ向かう意欲が感じられると思う。

犬と長くつきあっていると、犬の不思議な能力に、感服することもたびたびあるのではないのだろうか

そう、Liddellは自分に与えられる最高の仕事、子犬たちのTeachingができる予感にわくわくしている。

彼女の目の輝きは、へちまこが与えるアジやオビトレやレトリーブからは、悔しいのだが引き出せないもののひとつ。

へちまこは、Liddellにどこに行くとも告げない。ただ、に乗れと指示するだけだが・・・がセンターへと続く橋を渡ると、待ってましたとばかりにそれまで寝ていた頭が持ち上がり、としたになる。でも、どうして、この橋だということがLiddellにわかるのか「さっぱり、わからん」(ガリレオ風にお願いしますね)

このブログでたびたび話してきたけど、Teaching Dogは人が作り出すものではないということが、Liddellのこの瞳からわかっていただけるのではないかと思う。

人のために働く犬は、数知れないだろうが、犬のために働く犬は少ないし、必要があるのかどうかも、へちまこにはわからない。

だけど、この一年間、Teaching Dogによって犬語の世界へ再生された犬たちを、へちまこはてきた。

そして、人が犬語を理解することにより、人と犬との関係や絆が再び結ばれることもみてきた。

そこには、Teaching Dogの働きを否定できない、なにかがある、そんな気がしている。

20081015_pa151232_2

シ「りでるちぇんちぇー。来てくれたの。ちぇんちぇーはいいにおいだね。シロはお母さんをしらないけど、こんなかんじなのかなぁ~~」

り「そう、いつもとおなじよ。さぁ、あそびましょうね。ハンティングゲームの練習、したの?」

シ「うん、でも、もちょっとぉ、くんくんしてたい・・・

Teaching Dogは、子犬たちの疑似親の役割も担う。

シロの表情がいとおしい・・・。

Liddellに怯えていたシロの態度が軟化している。甘えられるという経験が、仲間として認知したものを愛せる礎になる。

20081015_pa151233 り「ほら、くわえてみて、わたしはあなたのなかまなのよ」

シ「うん、できるようになったよ。ほかの子もつよくかんだりしてないよ」

20081015_pa151236 まだ、人の手に自分を素直に委ねることができないシロだけど、確実に人の社会と犬の社会を学習し始しめている。

20081015_pa151240 シロは、追いかけるより、追いかけられるほうが好き。

近所のおじさんも、ほほえましそうに見ていてくれている。

20081015_pa151237 シ「いっぱい、はしったね。走るって楽しいね」

シロの眼が、最初のころよりリラックスしているのが、わかるだろうか?

以前のシロは、こうした追いつめられた場面では、唸り威嚇し咬みつこうとしてきた。

たとえ、相手が敵意を表していなくとも、身の危険を感じ過剰反応をしていたのだ。

人の子も、豊かな経験と学習ができる環境が必要なように、子犬たちにも、その社会性を育むことのできる環境の必要性を感ぜずにいられない。

20081015_pa151248

ク「りでるちぇんちぇーっクチクロだよっ。まっていたよ、クチクロ、いい子でまってたよ。人も好きになれそうだよ、でも、ちぇんちぇーがだいすき」

り「ありがとう。さぁ、あそびましょう。今日で、最後なんだから・・・」

ク「さいごってなに?たべもの?あそびかた?」

クチクロは、いつもLiddellの来訪を、一番に待ちこがれ、一番、喜んでくれた。

20081015_pa151250_2 クチクロの、すばらしいボディランゲージを見てほしい。

尊敬する相手に、精一杯の敬意を表している。

でも、しっぽの位置で過剰に怯えていないのがわかる。

人にも適応し始め、Liddellがへちまこに前足をかけて食べ物を、ねだるのをまねをするようになってきた。

お行儀がわるいでっすって・・・。この子たちには、今、お行儀よりも人が安全で安心な生き物で、危害を加えるものではないと教えてあげなくてはならないのだ。

しつけや訓練など、いつでもできる。いつからでも始められる。この子たちのハンデを知るものなら、当分は思う存分、甘えられる安心な人になってほしいと願っている。

20081015_pa151252 り「さぁ、わたしからこのえものをうばってみて」

ク「わぁ、ちぇんちぇーはてごわいよぉ」

20081015_pa151243 ク「えいっ、がっつり、しちゃうぞー」

犬は、犬という存在だけで何も特別ではないのに、人はどうして犬と自然につきあえないのだろう。

へちまこは、犬そのものが好きでいたいと思う。

20081015_pa151244

ク「あれ、きみだれ?これはぼくんだよ。ちぇんちぇーが貸してくれたの」

フェンスの向こう側にはまろが遊びに来ているので、それが気になるクチクロ。

20081015_pa151251 17日には、この子たちの譲渡会が開かれる。

それぞれの新しい家族と巡りあい、人の社会への第一歩を踏み出すことになる。

Liddellと、この子たちはこの先会うこともなく、一生を終えるだろう。

もし、万に一つの偶然があるなら、いつか会える日があるなら、せめてLiddellのことを記憶の箱の中にしまっておいてほしい。

それが、Liddellのにおいであれ、ぬくもりであれ・・・犬としてわかりやすい方法があるのだろうから。

20081015_pa151249_2 犬の一生は、短い。

いくら獣医医療が進歩しても、人と同じだけ、この世界にとどまることはできない。

せめて、この子犬たちの一生の幸運を祈っていよう。

それは、TeachingしてくれているLiddellへのせめてもの感謝の気持ちとして・・・

では、ちょっと古いけど、みんなに

Good Lucko(*^▽^*)o

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