リングにかけるルナちゃんと鈴にかけるあずきちゃん。
ルナちゃんの、首にバケツの持ち手をとおす…が、なかなかうまくいかないとの、ルナママさん。
では、クリッカーでもって、これを犬が追うほどに好きしてみせやしょう。
まずは、完成系から考えて遠い正解から始めます。
( ´艸`)プププルナちゃん、差し出されたリングにオテ!
クリッカーは鳴りません…
( ̄◆ ̄;)…なんで?
あんた、知ってるんなら、教えてください…というようなルナちゃんの目(*^m^)
ルナちゃんは、とりあえず初めはオテからスタートします。
オテという行動が強化されているんですね。
お手をしやすい体勢でいるので、ルナちゃんには立ってもらいました。
右手には、ごほうびで左手にリングです。
自発的にリングに近寄り鼻を入れたので、clickでごほうび。
これも遠い正解ですが、これを3~4回繰り返せたら、すぐに新しい正解に移ります。
クリッカーでのシェーピングは、いわば、上書きをしていくようなものです。
ルナちゃん、まだ迷いがあります。
しっぽの位置を気にしてみてね。
あと、少し体の重心が後ろへ引き気味でしょう…まだ、リングが少し怖いか、何をしていいのか分からないの…といったところかな~。
まだ体の重心が後ろ気味ですね。
こんな場合、人が犬のこういったメンタルな部分を無視しまわないようにね。
犬のボディランゲージやカーミングシグナルを観察しながら、進めていきます。
このリングに犬が自ら、首を入れられるようにすることで、taskのひつとにするのもいいのですが、フリースラインドハーネスの作りで、犬がどうしても嫌悪するポイントが首をとおす部分なんですね。
よく、うちの子、怖がって首通せません…と、いいつつ、むりくり隅に追い詰めて首に通したり、犬の怖いという部分を無視して、抑えつけてハーネス入れたりする人がいますが、それではよけいにハーネス嫌いな犬にしてしまいます。
実は、この黒い方もお嫌いでした。
でもこのリングに自ら首を入れる、というtaskで…
少しずつ、自分から(ここ大事です)首を入れる~が、できるように。
このリングを小さくしていって、再び上書き。
リングを布製のものに変えて、再び上書き。
そして、ハーネスに換えるころには…
えへへへへ~、こんなもん、チェっちゃん、へいきだもん
って、あんたも最初はダメだったでしょ(*^m^)
犬の中には、覆い被られるようなことをとても怖がる子がいるので、そこんところは犬の気持ちに添ってあげるべきところですね。
ハーネスは犬にとって良いものかもしれませんが、犬は、そこんところは理解していないと思います。
いくらいいものでも、つければいいというものでもないと、へちまこは思っとります。
以前ある人から、体に触れることもままならない犬にハーネスをつけて置くようにと、トレーナーに言われた方がいて、獣医さんにまで行ってハーネス入れたのはいいけど、今度は外せなくなって、また獣医さんのお世話になった…みたいな話聞きました。
飼い主でも外せないハーネスを入れっぱなしのままで過ごさせるなんて、それこそストレスですよね。
ハーネスをつけて、ロングリードをつけてお散歩させるのがリハビリにつながるのはわかりますが、その前段階のことも時間をかけて取り組むべし…と、教えていただいたのはアンジェラ先生です。
セミナーの動画で、先生がシェルターの犬にハーネスをつけてもらうのに3ヶ月もかかった子を観ました。
アンジェラ先生は、ハーネスをけっして動かすことなく、犬自身が首を入れるまで待ち続けます。犬がハーネスに触れたり、鼻で確認するたびにクリッカーで正解をマークし続け、3ヶ月後、この犬は自ら喜び勇んでハーネスに首を入れるようになりました。
それが済んでから、その子はリハビリを始めることができたそうです。
いいものでも犬に受け入れてもらえなければ、それは犬にとって何の意味をなさないものだってこと、へちまこは思いました。
スミマセン話がずれましたね。
だんだんルナちゃん、これが何もしない、怖いものではない、ということをわかってくれたようですね。
しっぽね…しっぽが上がってきてるでしょ。
クリッカーの利点は、犬にこちらの望む行動を教えやすいところと、人の感情が入らないところだ、そうですよ。
ほら、もう、ルナちゃん、何をするのかがわかってきたようですね。
しっぽも身体のバランスも自信が出てきました。
ここで、ルナママさんにバトンタッチ。
へちまこは飼い主さんにすべてを任せるのではなく、ある程度の道筋をつけてからの方が飼い主さんもタイミングを理解してくれるのではと思い、完成系の3~4割程度は手助けします。
プロとして(一応ね)そこんところはフォローします。
もうルナママさんでも、クリッカーのタイミングをつかめるようになってきました。
こうなると、早いペースでどんどん上書きをしていきます。
つまり次の正解をマークさせていきます。
どこにリングがあろうが、すっ飛んできてリングに首in!
ルナママさんを見上げるルナちゃんの顔にも迷いがなくなりました。
脚の動きにも自信がうかがえますね~。
いいですね~
ルナちゃんのしっぽの上がりぶり、最初のころとぜんぜん違うでしょ。
犬語のシグナルに神経質になりすぎて、『これは犬を困らせている…ストレッサーを与えている』と、ヒトがあまりにも過剰反応では犬に何かをわかってもらうことができないかもしれませんよね。
なにもない毎日よりも、少々、刺激的なことがある日もあって当然だと思いますけどね。
犬だって、何もない日ばかりでは退屈かもしれませんもの。
さてルナちゃんの完成系、バケツの持ち手に首をとおす。
もう何をするかルナちゃんはわかっています。
差し出されたリングに首を入れる、から、おかれたバケツの持ち手に首をとおして運ぶ、というtaskの完成系を目指します。
もうわかっている、といわんばかりのルナちゃんですね。
で、ルナママさんにお願いしたのは、バケツの持ち手を犬が視認しやすいように太めにすることでした。
taskは、ヒトがこまごまとしたことに気を使い、犬の体にとって負担がないように、犬にわかりやすいように、考えます。
それは、高さだったり、軽さだったり、素材だったり、形だったりします。
ヒトなら簡単なtaskでも犬の体の構造上、無理な体勢はいくらでもありますし、くわえるのにゴムの味がして嫌だとか、匂いが変とか、犬も感じます。
だから、もし自分が犬だったら、口にくわえるにはどう?犬に確認しやすいか?とか、考えてみてくださいね。
できた~
さすがにラブラドールといった、理解力を見せてくれたルナちゃんのtaskでした。
次回、会うの楽しみだわぁ~o(*^▽^*)o
でね、ルナママさん。
ワンコは、般化が苦手でだから、その反対側も(つまり右ね)教えてくださいね。
で、完璧だぁ~ヽ(´▽`)/
あずきちゃんも鈴を鳴らす、というところで迷いがありました。
コーンにかけた鈴のアイディアは、あずきママさん、さすがぁ~でした。
が、鈴を鳴らす時にコーンの安定が悪くて、あずきちゃん、ちょっと『あああ、どうしよう 、たおれてきそうでぇ~』という感じで迷いが出てしまうのかもしれませんね。
初心に帰って、ヒトが手に鈴を持ってあげて、あずきちゃんが安定した気持ちになるまで
しばらく続けて、最初左手ばかり鳴らしていたあずきちゃんでしたが、右手も出てきました。
これを待ち望んでいたのだから、ボーナスポイントで連続でごほうびを出します。
しばらくあずきちゃんは、右左で鈴を鳴らすを繰り返すことで、自信が出てきました。
頃よいところで、コーンにかけた鈴を鳴らすに換えますが、ここでまた不安定なコーンでtaskをしてしまうと、あずきちゃんが萎えてしまうので、ヒトがしっかり持ってあげます。
鈴を鳴らしているときには、クリッカーを鳴らし続けますが、あずきちゃんに迷いがなくなるぐらいになったら、クリッカーを鳴らさないで、指示だけ(鈴どうぞ、鈴鳴らしてとか…)出してみてくださいね。
クリッカーが鳴るまで、鈴を鳴らし続ける、というこでひとつのtaskの完成です。
ふう、今回は長かったな…記事オワタ┗(^o^ )┓三
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